<コンティンジェント・ワーカー>
■ コンティンジェント・ワーカーとは
コンティンジェント・ワーカー(ContingentWorker)とは
「労働サービス需要の発生に応じて活用する労働者」のことを指す。企業が雇用契約を結んだ労働者だけでなく、派遣労働者や個人請負、自営業者なども含まれる。また、コンティンジェント・ワーカーは、
テンポラリー・ワーカーと呼ばれることもある。
■ コンティンジェント・ワーカーの種類
コンティンジェント・ワーカーには、非正規従業員(パートタイマー、アルバイト、契約社員などが当てはまる)や、派遣労働者、個人請負のフリーランサーなどが含まれる。
1)パートタイマー
正社員よりも就業時間が短い労働者のこと。女性が再就職の際に、この就業形態を選ぶことも少なくない。いわゆる「主婦パート」の場合には配偶者特別控除などの優遇措置を受けるために、年間収入を103万円以下に抑えるなどの「就業調整」をしながら働く人も少なくない。
2)アルバイト
短時間労働者のことであり、就業形態としてはパートタイマーと変わらないが、パートタイマーの場合は既婚女性を、アルバイトの場合は学生を指すことが多い。また最近では学校を卒業後も定職に就かず、アルバイトで生計を立てている「フリーター」と呼ばれる人たちも少なくない。
3)契約社員
契約期間・賃金・職務などの契約条件を交渉によって決めるタイプの雇用形態のことで、正社員と同じ勤務形態も少なくない。その活用形態は多様であるが、専門技術を身につけた人であれば正社員よりも高賃金を得ることのできる可能性も高い。
4)派遣労働者
雇用元の会社以外で業務を遂行するという就業形態のこと。業務上の指示や命令は仕事をする会社(派遣先)の方から受けるが、雇用関係は派遣元企業と結ぶ。派遣元企業に常時雇用される「常用型」と、派遣先の依頼があってはじめて派遣元に雇用される「登録型」がある。
5) 個人請負のフリーランサー
特定の会社には所属せずに、さまざまな会社と仕事単位で契約して仕事をこなす個人のこと。情報化の進展により「SOHO(SmallOfficeHomeOffice)」という自宅兼事務所といった形態で、個人として仕事を請け負う人も増えている。
■ 業務の外部化
これまで社会におけるコンティンジェント・ワーカーの活用の場は、特に製造業や建設業を中心とした下請外注先や、施設管理(清掃や警備など)のように、本業以外の付帯業務での外部委託として活用されてきた。しかし最近では、業務の外部化が管理や企画など、本業の間接部門にまで拡大してきている。このような間接部門における外部化の進展は、労働者個人に対する業務の外部化を拡大させる可能性があるが、現状では出版・放送・ソフトウェア業などに限定されているのが実態である。また、流通業(特に百貨店)、飲食業、情報処理サービス業などでコンティンジェント・ワーカーの比率が高くなっている。
■ 多様な雇用形態の活用
今日では、このように多様な雇用形態の選択肢が用意されている。労働者側にとっては、仕事、家庭、子育て、趣味、生きがいなど、個人の自己実現やライフスタイルに応じた働き方が出来るはずである。また、企業の側にとっては、市場環境の不確実性の高まりを背景に、労働サービス需要の量と質の変化に迅速に対応できるような労働者の活用が可能となっているといえる。