<PRTR制度>
■ PRTR制度とは
PRTR制度とは、
環境汚染物質の排出・登録制度のことで、“PRTR”は「
Pollutant
Release and
Transfer
Register」の略である。つまり、企業などにおける環境負荷物質(人の健康や生態系に悪影響をもたらす恐れのある物質)の排出量、移動量を国に登録し、それらを国がとりまとめて情報公開することを定めた制度のことである。
1999年3月にPRTR法(特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律)が制定され、2001年4月から施行されている。
これによって、2001年度から各企業は事業活動で排出される指定物質のデータを集計し、国への登録が義務づけられている。2002年には、その集計結果などの公表が開始されることになっている。
■ PRTR制度のねらい
PRTR制度が導入されたねらいは、以下の通りである。
- 行政主体で行ってきた環境負荷物質のモニタリングでは把握しきれなかった多くの化学物質の排出と移動量の把握が可能となり、環境保全政策推進に当たっての対策や規制の基礎データとなる。
- データが公表されることで、一般国民が環境負荷状況を知ることが可能となるため、企業が地域住民の理解を得るために、環境保全活動を推進する。
- 企業などで、環境負荷のより少ない物質への転換の動きへと加速することが期待される。
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■ 対象となる物質
PRTR制度の対象となる化学物質は、法律上「第一種指定化学物質」として定義されている。具体的な物質としては、人や生態系への有害性(オゾン層破壊性を含む)があり、環境中に広く存在する(暴露可能性がある)と認められる物質として、政令で354物質が指定されている。
【第一種指定化学物質の例】
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揮発性炭化水素
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ベンゼン、トルエン、キシレン等
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有機塩素系化合物
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ダイオキシン類、トリクロロエチレン等
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農薬
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臭化メチル、フェニトロチオン、クロルピリホス等
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金属化合物
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鉛及びその化合物、有機スズ化合物等
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オゾン層破壊物質
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CFC、HCFC等
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その他
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石綿等
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■ 対象となる事業者
PRTR制度の対象事業者は、第一種指定化学物質を製造、使用その他業として取り扱う等により、事業活動に伴い当該化学物質を環境に排出されると見込まれる事業者であり、具体的には次の1〜3の要件全てに該当する事業者が政令で指定されている。
- 対象業種として政令で指定している23種類の業種に属する事業を営んでいる事業者
- 常時使用する従業員の数が21人以上の事業者
- いずれかの第一種指定化学物質の年間取扱量が1トン以上(発ガン性の高い物質は0.5トン以上)の事業所を有する事業者等(ただし、当初2年間は1トンではなく5トン以上)、または、他法令で定める特定の施設を設置している事業者
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