<公定歩合>

■公定歩合とは
 公定歩合とは、中央銀行(日本銀行)が金融機関に対して貸し出しを行う時の金利のことをいう。公定歩合が高くなると、民間銀行が日銀から調達するコストが高くなるため、企業や個人が銀行からお金を借りる際の金利も引き上げられる。金利が高くなると、企業の設備投資や個人の住宅投資などの意欲が減退するので、景気が落ち込み、物価も値下がりしやすくなる。逆に、公定歩合が低くなると、お金を借りる際の金利も引き下げられ、設備投資や消費が活発化するため、景気が回復に向かいやすくなる。
 このように、金利が景気に与える影響を利用して、安定的な経済成長を目的に、中央銀行が金利を意図的に上下させて景気をコントロールする政策を、金融政策(金融調節)と呼ぶ。

■公定歩合の推移
 歴史的な公定歩合の推移を見ると、現在の日本の公定歩合は異例ともいえる低金利政策が取られている。

1975年 4月15日   8.5%
1980年 3月19日   9.0%
1986年 1月30日   4.5%
1990年 8月30日   6.0%
1991年 7月 1日   5.5%
1992年 4月 2日   3.75%
1993年 2月 1日   2.5%
1993年 9月21日   1.75%
1995年 4月14日   1.0%
1995年 9月 8日   0.5%
2001年 2月 8日   0.35%
2001年 3月 1日   0.25%

<参考>
※公定歩合の推移(日本銀行)

■公定歩合の効果
 公定歩合変更の効果には、大きくわけて2つのものがある。ひとつは、先ほど述べたような、公定歩合の変更によって、企業や家計向けの貸出態度に働きかけていく「コスト効果」。もうひとつは、公定歩合の変更を通して、政策当局(政府、財務省、日本銀行)が金利政策を変更したと世間に知らしめる「アナウンスメント効果」である。
 かつては、公定歩合が変動すると預貯金の金利すべてが、それに連動して動いていた。しかし、1994年10月に金利が完全に自由化されてからは、預貯金の金利は公定歩合に関係なく、市中金利の動向に合わせて変動するようになっている。このため、現在では公定歩合の「コスト効果」は、以前ほどはなくなっているが、「アナウンスメント効果」は依然大きく、世間の注目度は高いといえる。

■補完貸付制度(ロンバート型貸し出し)
 補完貸付制度とは、「ロンバート型貸し出し」とも呼ばれ、日本銀行が金融機関からの申し込みに応じて、公定歩合で資金を貸し出す制度のことである。本制度は、2001年2月に制定された。
 従来の貸し出し制度では、申し込みがあっても日本銀行が実施するかどうかを、その都度判断していたが、補完貸付制度では、金融機関が日本銀行が国債などの担保を差し入れておけば実施される。


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