<NPO法人(特定非営利活動法人)>

 NPO法人とは、1998年末から施行された特定非営利活動促進法(NPO法)によって法人格が認められた民間非営利組織(NPO)である。
 ちなみにこの法律は議員と市民が協働して作り上げた本当の意味の議員立法として、多くの市民の意見が反映された点でめずらしい法律といえる。いずれにせよこれで市民団体が、基金や資本金、手数料を必要とせずに比較的簡単に法人格を得ることができるようになった。

1.NPO法人の設立
 NPO法人になろうとする団体・組織は、以下の表にある設立要件チェックをクリアする必要がある。

NPO法人設立要件チェック項目

1
その活動はNPO促進法の12分野※に該当するか?
2

不特定多数の利益の増進に寄与するか?

3
主に営利を目的としないか?(対価を得るのは可能)
4
宗教や政治活動を主目的としないか?
5
特定の政党や候補者の支援団体ではないか?
6
特定の団体や個人の利益を目的としていないか?
7
特定の政党のために利用しないか?
8
NPOに関わる事業に支障を生じるほどの収益事業をしないか?
9
暴力団やその関係団体ではないか?
10
社員(正社員)の資格に不等な条件はつけていないか?
11
正社員が10人以上あつまるか?
12
報酬を受ける役員は全役員の3分の1以下か?
13
役員として、理事3人以上、監事1人以上がいるか?
14
役員は禁治産者または準禁治産者など欠格事由に該当しないか?
15
役員には親族がいないか?(役員6人いれば2人までは可能)

※12分野とは以下の「特定非営利活動」を指す。

  • 保健、医療又は福祉の増進を図る活動
  • 社会教育の推進を図る活動
  • まちづくりの推進を図る活動
  • 文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
  • 環境の保全を図る活動
  • 災害救援活動
  • 地域安全活動
  • 人権の擁護又は平和の推進を図る活動
  • 国際協力の活動
  • 男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
  • 子どもの健全育成を図る活動
  • 前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動
 NPO法人認定の申請は、所轄庁(事務所が所在する都道府県の知事)に対して行う。所轄庁はその活動内容や価値の是非についてなるべく恣意的に判断しないようになっているため、要件が満たされていれば基本的に認証される。認証が発行されても法人として成立するには、別途法人登記の手続が必要となる。
 法人格を得ることで、不動産登記や銀行口座に法人名が使える、社会的信用が増す、寄付金・補助金を受け易くなる、といったメリットが生じる。一方で、何も活動しなくても法人市民税等の税金が掛かる、事務処理負担が増大する、というデメリットも生じるといえる。

2.法律制定後のNPO法人の状況
 昨年11月現在で、6000を越える団体が法人格の申請を行い、5200以上のNPO法人が誕生している。そのうちの7割以上は以前から任意団体としての活動をしており、法人化に際し新たに組織を成立させるケースは少数派といえる。
 最も中心となる活動は「保健・医療・福祉」で半数弱がこの分野の活動を行っている。
 財政状況を見ると、約7割が事業収入を上げているが、その金額規模にはばらつきがみられる。その内容としては、人手を要するサービス提供やイベントの企画・開催が多い。支出構造として、約6割が人件費を発生させており、全体の半数近くが有給の常勤職員を有している。


戻る