7月のテーマ<製品計画>
第4回 ブランド

■ ブランドとは、自社製品を他社製品から容易に区別するためのシンボル、マーク、デザイン、名前などのことを指す。

■ しかし今日では、単に他社製品と区別するためだけのものでなく、品質評価の手がかりやステータスといったものをあらわすものとして捉えられるようになっている。例えば、高級紳士服の「バーバリー」というブランドは、単に他社の紳士服と区別する機能を提供するだけでなく、着ることによるステータスなども提供しているのである。

1)ブランドのメリット
 ブランドを付すことで、購買者や販売者に次のようなメリットを与えることができる。

    (1)購買者のメリット
    ・製品の品質を認識できる。
    ・ブランドがもたらす情報により購買決定が迅速になり、買い物の効率を向上させる。
    ・自分にとってベネフィットを与えるであろう新製品を識別しやすい。

    (2)企業側のメリット
    ・企業イメージが高まる。
    ・製品に固有な特徴を登録商標によって法的に保護することができる。
    ・ブランド・ロイヤルティによる長期的利益が確保できる。
    ・ブランド拡張により、成長機会を増やすことができる。
    ・流通チャネルが販売リスクを低減させるために、積極的に取り扱おうとする。

2)さまざまなブランドの分類
 ブランドは、どのような視点で見るかによっていくつかに分類することができる。

    (1)個別ブランドとファミリー・ブランド
     ブランドを企業内の製品のどのレベルで設定するかによる分類である。個別ブランドは、個々の製品ラインごとに設定されるものであり、ファミリー・ブランドは、複数の製品ラインに共通して設定されるものである。なお、ファミリー・ブランドでは多くの場合、当該企業の全ての製品ラインに共通してブランドの設定が行われる。ソニーブランドのケースがこれに該当する。

    (2)PB(プライベート・ブランド)とNB(ナショナル・ブランド)
     ブランドを流通チャネル内の誰が設定するかによる分類である。
     PBとは、流通業者が個別に開発したもので、独自の仕様にもとづいて作られているブランドである。PBは、主として食料品や日用雑貨品、家庭用品、衣料品、比較的単純機能の家電製品などの、実質的な機能性が重視される製品において強みを発揮出来ると考えられている。
     一方、NBとは、一般に製造する企業が大規模で、大型の製造設備により大量生産が行われ、マスメディアを利用して全国を対象市場として販売されるブランドである。

    (3)複数商標(マルチ・ブランド)
     同一種類の製品に複数のブランドを設定している場合、これを複数商標(マルチ・ブランド)と呼ぶ。たとえば、日産自動車ではかつて、実質的には同一の自動車に「セドリック」と「グロリア」という別々のブランドをつけて販売していた。

    (4)ノーブランド
     製品本来の機能だけを追求し、ブランドを付さずに簡単な包装をして、一般名称のみを付して、小売業者の信用で売る製品のことをいう。ジェネリック・ブランドとも呼ばれている。ノーブランド製品は、プライベート・ブランド製品のようにスーパーなどが独自のルートで調達してくる。


戻る