10月のテーマ

<< キーワード:企業間EC(BtoB) >>

電子取引(EC:ElectronicCommerce)のうち、企業間ECのことを「BtoB( Business to Business)」取引という。

■ BtoBの最初の形態はEDIだと言われる。EDI(電子データ交換:ElectronicDataInterchange)とは、ある企業が、コンピュータ入力した情報を、取引先企業のコンピュータに直接電子的に送信することで、作業の自動化、より迅速で正確な対応が可能となる。EDIを流通業で利用するときには、小売企業は1つの卸売企業とだけではなくより多くの卸売企業と、また同時に卸売企業も多くの小売企業と回線を結ぶことによって、FAXなどを使った取引などに比べて、より大きな効果が得られる。これに対し、インターネット技術を基盤とする企業間ECは、従来のEDIに比べて、導入・運用コストがはるかに低く、中小規模の企業でも利用できるという利点がある。

■ BtoBの代表的な形態に、「ネット調達」と「SCM(サプライチェーンマネジメント)」がある。ネット調達とは、インターネットを使って部品や材料を調達する企業間電子商取引のことで、電機、情報関連企業が先行し、自動車などにも浸透しており、2003年に取引額が現在の5倍以上の68兆円になるとの予測もある。調達側はネットを効率的に活用できれば、コスト競争で優位に立つ一方、供給側からの視点としては、力のない部品メーカーが淘汰され、企業の優勝劣敗の構図が一段と鮮明になる。最近の動きとして、必要な部品の仕様をネット上で公開し、競争入札を行うという取り組みも始まっている。自動車業界などでは、系列を超えた部品メーカーとの取引に活用する例も現れた。ビジネスの国際化、ボーダレス化が進展する中で、企業経営の効率化・スピード化を実現するネット調達の重要性は、今後ますます高まっていく。

■ 一方、サプライチェーンマネジメント(SupplyChainManagement)とは、ネットワークの進展によって、販売店における受発注とメーカーの生産部門とが直結した、オン・デマンド(注文に応じて製造)型の効率的かつ機動的な製販一体化システムである。トヨタ「カンバン方式」のように、1企業グループの中では従来から行われてきていたが、アメリカのパソコン業界等を筆頭に、企業の境界を超えて展開が始まっている。SCMの基本的な考え方はカンバン方式そのものである。トヨタ自動車は必要な部品の数量や受け入れ時刻を指定した「カンバン」という発注指示書を使い、工場の部品在庫を徹底して減らした。部品メーカーとトヨタの取引とまったく同様に、「必要なものを必要な時に、必要な量だけ」製品を作り、販売店顧客へと流すのがSCMである。ただし、情報の受け渡しの仕方が従来のカンバン方式から進化している。「カンバン」を電子データに置き換え、ネット上で瞬時にやり取りするのが特色である。