10月のテーマ

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SOHO(スモール・オフィス・ホーム・オフィス)とは、社員数人の小規模事務所や自宅がオフィスの在宅勤務者などを指す。ITの進展で注目されている就業形態である。

■ SOHOは、米国で大企業のリエンジニアリング(事業の再構築)の一環として誕生したのを契機に、起業家など様々なタイプが登場した。インターネットなどで時間と場所の制約を超えた事業が展開できるため「テレワーク」などとも呼ばれる。日本でも起業家のほか、ソフト開発や顧客管理などネットワーク型の産業で同様の形式の事業所が増えている。日本サテライトオフィス協会(東京)は国内のSOHO人口が96年の約80万人から2001年には295万人に急増すると予想している。

■ 今後のECの展開、とりわけBtoC取引に着目するとき、大きな役割を担うと予想されるのがSOHOである。SOHOの中核を形成しているのは、

  1. 既存の企業に就職しない高学歴の女性
  2. 既存の企業を退職した中・高年の男性
  3. 在宅の主婦ワーカー
  4. フリーター
  5. 土・日曜といった休日を活用して副業を営むサラリーマン
などである。この構成は、不景気や企業のリストラによる要因もあるが、もっとポジティブに見れば自らの責任において自己実現を図りたい人々が増加し、潮流を形成しているともいえる。レジャー・観光およびこれからの日本社会が必要としている環境・教育・医療・福祉などは、いずれも生活に密着した領域である。このように多くの人々にとって身近な領域こそはSOHOの得意とするところである。またインターネット・マーケティングではワン・トゥ・ワン・マーケティングが重視されるが、顧客との間で満足度の高い、密度の濃いビジネスが展開できるのもSOHOの強みといえる。

■ しかし、SOHO業務に関する課題も数多くある。SOHO業務を行う上で、「取引先を見つけることが困難」、「受注量が不安定」、「受注単価が安い」、「通信料が高い」等の課題をあげるものが多い。一方、在宅で仕事をこなすSOHOが増えるにつれ、独力で取引先を開拓しにくいSOHOの受注業務や営業活動を代行する支援ビジネスが活発になっている。例えば割安なインターネット電話を利用した低価格通信システムを開発したり、経理事務の代行サービスを提供したりするビジネスであり、SOHOは資金面で余裕がないだけに、コスト削減を後押しするこのようなビジネスが着実に広がっている。

■ また通産省などもSOHO起業家支援を行っている。SOHOの代理業者(エージェント)と発注側の大企業が参加する「マイクロビジネス協議会」を発足させ、インターネットを活用した受発注の仲介システムを構築し、SOHOの受注機会の拡大につなげる。協議会はSOHOの経営基盤の弱さを補うため、売掛債権の証券化で資金調達を支援するほか、新たな共済制度をつくり福利厚生の充実も進める。同省はSOHOを営業、財務、人材確保などの面で総合的に後押し、成長を促すことで、新たな雇用の受け皿のひとつにしたい考えである。