1月のテーマ

<< キーワード:チャネル戦略 >>

今週はマーケティングの4つの要素である4P(Product:製品戦略、Price:価格戦略、Place:チャネル戦略、Promotion:販売促進戦略)のうちのPlace:チャネル戦略について見ていこう。



■ Placeはそのまま訳せば「場所」という単語であるが、マーケティング上では、「どこで売るか」を検討することになり、メーカーからすれば「流通チャネルをどのように構築するか」ということになる。

■ ところで、「流通チャネルとは何か」ということを一言で言えば、「製品が生産者から顧客に届くまでの経路」といえる。

■ メーカーのチャネル政策では、まず、「取引先流通業者をどのように選択するか」を決定する必要がある。つまり、取引先流通業者が多くするか少なくするかという「チャネルの幅」の決定ということになり、これには、チャネルの幅を広くとるか、狭くとるかという点から次の2つのタイプに分類される

■ 開放型チャネル政策とは、中間の流通業者を特定化せず幅広く製品を流す政策であり、食料品や日用雑貨などで見られる。この方法だと大量販売には効果があるが、価格やブランド・イメージの維持は困難になる。たとえば安価なインスタント・ラーメンを販売するには多数の小売店に品物を並べる必要があるから、開放型チャネル政策が採用されるが、末端の小売店でインスタント・ラーメンが定価の何割引で売られるかをメーカーが管理するのはきわめて難しい。場合によってはスーパー・マーケットの特売で客寄せのために特価で売られるという可能性もある。

■ 閉鎖型チャネル政策は、中間の流通業者を特定化して比較的狭い範囲の小売店に製品を流す政策で、自動車、ファッションブランド、高級化粧品などによく見られる。この政策は、価格の維持やブランド・イメージの維持には適しているが、急速に大量の製品を販売するのには適していない。また、特定の限られたチャネルを使用するため、たとえば、もし特定チャネルの陳腐化(一般小売店からコンビニエンス・ストアヘと主たるチャネルが変わるなど)が起こった場合にはその対応が難しいという特徴を持つ。

■ さて、メーカーから最終顧客に製品が到達するルートに関して考えることには、商取引の流ればかりではなく「モノそのものの流れ」、つまり物流システムの問題がある。

■ どこに倉庫を置き、どこでモノの仕分けを行ない、モノの輸送を何(トラックや鉄道、飛行機、船など)で行なうのか。この問題は技術の進歩によって時代とともに激しく変化している。トラックや鉄道の冷凍・冷蔵設備の登場によってどれだけ物流が変わったか分からないし、品物の流れの管理については、コンピュータを使って大幅に自動化し、積み込みをロボットが行なう場合も近年では稀ではない。

■ さらに最近では、コンピュータとソフトウェア、通信などの情報技術が発達してきたため、この情報技術を総合的に活用して、部品の調達とかスーパーの商品仕入れ、流通在庫など、モノの流れを抜本的に効率化する動きが活発化している。

■ 部品や原材料の調達から販売経路まで企業に関わるモノの流れ全体を情報技術の活用を通じて高度に効率化しようとする努力は「サプライ・チェーン・マネジメント(SCM)」という呼び名で近年特に注目されている。