| |
講師紹介 |

内田裕子(うちだゆうこ)
1991年玉川大学卒業後、大和證券にトレーダーとして入社しエクイティマーケットの第一線で現場を経験する。95年に同社の社内TV放送である「大和サテライト」のキャスターへ抜擢、それを機にCS番組の出演や企業のIR活動のコンサルティングなど活躍の場を広げる。2000年に財部誠一事務所へ移籍、財部氏が主宰の経済政策シンクタンク「ハーベイロードジャパン」で経済ジャーナリストとして活動中。
【質問はこちらまで】
friday@bizdo.jp
|
|
|
| |
■第10回 |
アジアカップからみる中国 |
|
| |
私達は隣の国でありながら、中国という国を実はあまり理解していません。というか、スケールが大きすぎて、うまくイメージできないのかもしれません。
中国は広い。ロシアとカナダに続いて、世界第3位の面積で日本の約26倍です。そして人が多い。人口は12億6583万人と世界第一位。1人子政策を引いているものの、人口は増え続けており、ここ10年では日本1国分以上の1億3千万人程度が増えています(!)
また、日本と大きく違うところは、中国は多民族国家です。それぞれ異なった文化を持つ56の民族で構成されていて、それぞれの方言はほとんど通じないのです。それは内陸部の省だけではなく、北京の人は上海語が分からないし、上海の人は広東語が分からないし、広州の人のなかには標準語の北京語に四苦八苦することもめずらしくありません。
以前、上海郊外の取材に同行してくれた、北京出身の通訳さんが、インタビューが始まったとたん「すいません、この人、上海語でなまりがあって何を言っているか分かりません」と言い出し、仰天したことがありました。昨夜も広州市内のレストランで、上記のコーディネイターが北京語でオーダーをしようとしたら店員の女の子が困った顔をしたので、日本語、北京語、上海語、広東語を駆使する彼がそれではと、広東語で話しはじめたら、「なんだ、広東語できるんじゃないのー、はじめからはなしてよー、もうー」(たぶんこんな風に言っていた)と、急に緊張が解けて、フレンドリーになったりする。これは日本ではありえないことですね。
そんな巨大な国にたいして「中国は反日」と一言でくくってしまうのは、どう考えても無理があります。親日もいれば、反日もいる。日本という国に全く無関心な人もたくさんいるでしょう。サッカーのスタジアムで本当に過激な行動をとったのは12億6583万人のうち、ほんのわずかな人々にすぎません。
しかもそのなかには、サッカー場での暴力沙汰が日常茶飯事となっている、いわゆる「フーリガン」もいるわけです。それがマスコミのいうような日中の深刻な政治問題でしょうか?それを真に受けて、日本中で目くじら立てて怒ることなのでしょうか?
中国政府は過激なサポーターを遺憾だと表明し、日本人に危害が加えられないように厳重な警備を引いてくれましたし、現に、日本人の被害者はひとりもいませんでした。(結果的に選手が闘志を燃やしてみごと勝利となりましたし)
でも、冷静に考えると阪神ファンだって野球観戦中はかなり過激。見方によってはいっしょ…えっ、違います?ごめんなさい。
それでも日ごろはまじめに仕事をしていたりしますよね。
君が代の件は、もっと深刻な問題が日本の学校の中にありますし。これまで中国が国際的なイベントのホスト国になるということはなかったわけですから国際試合の観戦マナーを国民に説いたところで、まだ無理でしょう。
日本は先進国として、遅れて成長をはじめた隣国に対して、もう少しおおらかになってもいいのではないでしょうか?反日とか、靖国問題とかに、そんなに過敏にならなくてもいいのではないでしょうか?言論の自由があるのですから、言いたい人には言わせておけばいいのです。マスコミも小さなことを大げさに報道しすぎですし、国民も反応しすぎです。後ろめたさがあるから、過敏に反応するのかもしれませんが、日本は十分謝罪をしてきたし、補償してきたし、援助もしています。歴史は消すことはできませんが、そろそろ私達日本人は、堂々と新しい時代を生きていけばいいのだと思います。
←前のページへ
|
|
  |
|