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講師紹介


内田裕子(うちだゆうこ)

1991年玉川大学卒業後、大和證券にトレーダーとして入社しエクイティマーケットの第一線で現場を経験する。95年に同社の社内TV放送である「大和サテライト」のキャスターへ抜擢、それを機にCS番組の出演や企業のIR活動のコンサルティングなど活躍の場を広げる。2000年に財部誠一事務所へ移籍、財部氏が主宰の経済政策シンクタンク「ハーベイロードジャパン」で経済ジャーナリストとして活動中。

【質問はこちらまで】
friday@bizdo.jp


 
 ■第17回
 なくならない金融不祥事
 
 

 そんな中で金融界の雄である「シティバンク」が起こした不祥事に対して、

 日本の金融関係者は「いまさらなにやってんだ?」という感じでしょう。
 シティバンクの処分は、以下の通りと厳しいものになりました。

  • 来年9月30日で、丸の内支店、名古屋出張所、大阪出張所及び福岡出張所の認可を取り消す
  • 今年9月29日から1年間、上記支店、出張所の業務停止。および、新規顧客に対する外貨取引を1カ月停止。
  • 法令等順守の徹底の確立、役職員の責任所在の明確化、9月22日までに業務改善計画の提出と3カ月ごとの進捗報告

 これで、シティバンクは事実上日本でのプライベートバンク業務の継続は難しくなりました。利益至上主義で厳しいノルマ、競争が社員を不正へと走らせたということですが、それだけでなく、そもそもプライベートバンク業務というのは大変難しい業務なのです。

 簡単に言えば、大金持ちから資産を預かって運用しましょうというもので、スイスの有名なプライベートバンク「ピクテ」では最低でも5億円以上からという世界です。そこでは、国際分散投資が当たり前で、株、債券、各国通貨をはじめ、不動産、美術品やアンティーク、各事業等、世界にさまざまなものに投資をして、資産を増やす手伝いをしています。

 基本的には投資家との守秘義務を理由に運用の中身はすべてシークレット。中でなにが起こっているかわかりません。アラブやヨーロッパ貴族の財産だけでなく、世界のブラックマネーがスイスに集まると言われている所以はそこです。スイスは金融の国、国策としてそうしたものを守ってきており、そこに務める社員も世界最高のサービスを知り、それを提供する優秀な人間ばかりです。由緒正しい老舗プライベートバンクがそんなわけですから、そうした側面から見ると、シティバンクの代表者のインタビューで、違法に収益をあげた額は「公表できない」と一点張りだったことや、「あなたは銀行のプライベートバンキング部門で、法令遵守が機能していると思うか」と開き直ったりするのも、なんだかなと思いつつも、わかるところもあります。これもだめ、あれもだめ、ではプライベートバンクなんて成立しないのも事実です。

 しかし!ここはスイスではない!アメリカでもない!日本です!日本で商売をするんだったら、日本のルールに従うのが当然。百歩譲って、金融商品のリスク説明不足のレベルだったら、他の金融機関にもあるでしょうし、投資家の不勉強も多分にあるでしょう。(この時代、リスクのない高利回り商品なんて皆無です。世の中にバラ色のシナリオは絶対存在しません!肝に銘じてください!)しかし、暴力団のマネーロンダリングとか、シテ筋への株価操作の資金なんてのは、もってのほかです。犯罪です。許してはいけません。金融庁もがんばったといえるでしょう。

 

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