産業再生機構・銀行の説得に全く応じず、時間稼ぎをして、民間グループによる資産査定を進めるダイエーに、UFJ銀行を始めとする主要三行が究極の脅しをかけました。
「再生機構入りに応じなければ、金融支援を打ち切ります」
ダイエーが倒産し、5万8000人の社員を路頭に迷わせることなど、ダイエーの高木社長にはできるはずがないと踏んだのでしょう。しかし、高木社長は自主再建をあきらめず、最後の最後まで銀行団と徹底抗戦したのでした。
そんな高木社長に決定的なダメージを与えたのが、監査法人でした。
引き続き金融支援が必要な財務状況であるダイエーに対して、監査法人が銀行の金融支援に不安を抱えたままでは中間決算を承認することはできないと、決算報告書を突き返してきたのです。こうなったら選択肢はありません。高木社長は、苦渋の決断を迫られ、再生機構入りを決断しました。
ここで万事休す、です。
「銀行とは考え方が一致していた時期もあったが、この数カ月で立場がずいぶんと変わった。じくじたる思いがある」とは、再生機構入りが決まった日の高木社長の言葉です。悔しさが伝わってきますね。
ここまでが、10月7日から具体的に始まったダイエーをめぐる一連の騒動の流れです。
なんだか、ダイエーの高木社長、お気の毒です。ダイエー創業者・中内氏退任から、鳥羽前社長のインサイダー事件で、大混乱のダイエーに、リクルート社でのんびりと最後の会社員生活を送ろうと思っていた高木社長が急遽呼ばれて始まった再建ですが、銀行の言う通りに進めて、最後は銀行の「けつまくり」で都合のいいようにされて終わりました。
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