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講師紹介


大木ヒロシ(おおきひろし)

ジャイロ流通研究所・所長。「商業界」「ファッション販売」などで執筆多数。現場取材を中心にした講演は具体性が高く、実効性が高い。講演回数は年間150回を超える超人気コンサルタント。大手企業から中小商店までの数多い成功事例を持つ。日本商業コンサルタント協会専務理事。

【質問はこちらまで】
monday@bizdo.jp


 
 ■第2回
 『ビジネスモデルにおける不連続がチャンスを生む』
 
 

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『起業と経済環境』

 やや旧聞に属するが、1996年から2001年の5年間で383,313件に上る中小企業が消滅した。そして、このトレンドは依然として変わってはおらず、廃業率が開業率を上回った状況が長く続いている。 不況を脱したとの報道は、あくまで大企業を中心とした業績の話であり、中小企業にとって経営環境は実に厳しい状況にある。この状況下で、百戦錬磨のプロ経営者達が敗退を余儀なくされているのが現状である。

 廃業もしくは倒産といったビジネス敗退の理由は、直接・間接を含めれば基本的には「売上不振」である。事業にとっては売上こそが全てであり、経理・財務管理にどれだけ長けていても、売上不振であれば成功は望みがたい。経費をどんなに切り詰めても、売上が下がりっぱなしといったことになれば経営は続けられないのである。

 起業とて同様で、「売れる」ことが事業継続に不可欠であることは論を待たない。にも関わらず、内需に関して、個人消費は若干上向き加減とはいうもののかなり厳しい状況にあることは変わりなく、多くの中小企業は「売れなくて」困っている。

 「売れなくて困っている」といったときに重要なことは「なぜ、売れないのか」を明確にすることであり、そうすることで「売れるための対策」を講じることが可能になる。もっと言えば、起業するにあたって、ビジネス環境を分析し「売れるか」「売れないか」をはっきりさせることであり、「売れない」とはっきりすれば開業時期を見合わせるしかない。一方、明確に「売れる」と判断したら時期を逸することなく開業することで成功を手にする確立が高まる。

 売上不振に悩む中小企業の経営者の多くは「売れないのは不景気だから」だと言う。曰く、「不景気だから売れない、故に何もしない」といった形で無為無策の態である。
 しかし、不景気であるというのは、実は正確な表現ではなし。わが国のGDPは一貫して伸びており、最近では上方修正が加えられるといった状況にさえある。

 売上不振に悩む経営者の弁に嘘があるとは思えない。とすると、好景気と不景気が混在している状態にあると見るべきだろう。しかし、売上不振に悩む事業者から見れば依然として景気は悪化しているという他ない。しかし、「不景気だから売れない、故になにもしない」とすれば、それは負け犬の論理に絡めとられているとしかいいようがない。

 「不景気だから売れない」といったとき、相手が「不景気だから買えない」もしくは「買わない」ということだろうが、それは相手に買う金が無いということを指しているのだろうか。
 ビジネス上の取引は、B to BとB to Cに分かれる。B to Bはビジネスからビジネスへということであり、例えて言えば問屋と小売業者間の取引である。一方、B to Cはビジネスからコンシュマー(消費者)へということであり、最終消費者への販売の形態を指す。

 しかしながら、B to Bであっても、消費の最終ラインにある小売業者は「商品」は欲しがっていない。妙に聞こえるかも知れないが、小売は、「店」「人」「在庫(商品)」が利益を圧迫しており、それはしばしば小売事業の破綻の原因ともなる。

 小売業者にとっては、固定費としての家賃負担、改装を行えば、その費用は大きく償却も容易ではない。また人件費も固定化すると、売上が下がっても一貫して出て行くことになり収益を大きく圧迫する。

 不適正な在庫はキャッシュフローを阻害し、デフレ下にある現在、持越し在庫は減価し利益を損なう。従って、B to B取引においては、小売業者は商品を欲しない。彼が欲しいのは売上であり、言い換えればエンドユーザーであるコンシュマー(消費者)が買うという保証である。だとすれば、B to BはB to Cの理解がなければ始まらないということになり、ビジネスにおいては、商売相手と目するのはC、即ち消費者に他ならないということになる。

 

 

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