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講師紹介


大木ヒロシ(おおきひろし)

ジャイロ流通研究所・所長。「商業界」「ファッション販売」などで執筆多数。現場取材を中心にした講演は具体性が高く、実効性が高い。講演回数は年間150回を超える超人気コンサルタント。大手企業から中小商店までの数多い成功事例を持つ。日本商業コンサルタント協会専務理事。

【質問はこちらまで】
monday@bizdo.jp


 
 ■第2回
 『ビジネスモデルにおける不連続がチャンスを生む』
 
 

(3/3)

『なぜ売れないのか?』

 その消費者を相手と見た場合、個人金融資産残高は1400兆円という莫大な額であり、その内750兆円が預貯金であり、ほぼ現金同様に使うことが可能なのである。要するに消費者に金はある。しかし、売れないのである。

 商売相手は、意図×能力で構成されていると考えられる。能力は、すなわち資金力・金であり、卑近な言い方をすれば財布の中身と言うことになる。一方、意図は購買意欲、買う気の有る無しを指していると思っていただきたい。要するに、金があっても買う気がゼロなら相手として無価値であり、買う気は大いにあるが金はまるで無いというのでは相手にならない。

 先にも記したように、わが国の消費者は750兆円に上る預貯金を有しており消費能力的には非常に高い。してみると、売れないのは意図に理由を求めることになる。少子高齢化、年金等々の不安が消費を抑制しているとも言われるが、本当に消費者は「買う」という意図を持たなくなってしまったのか?

 ところで、去年はオリンピックがあった。ギリシャのアテネで開催された五輪だが、記憶に止まっているのはメダルラッシュで日本中が沸いたということである。その結果、驚くなかれ、何と1兆円に上る経済効果が発生したと言うのである。
 もう一つ、去年で言えば、実に暑かった。その結果、経済的に何が起きたかと言えば、日本全国のコンビニの8月度売上が6000億円も増えたというのである。コンビニで買えば1缶120円の飲料が、スーパーでは110円で手に入り、ディスカウントストアなら90円台で買うことができる。にもかかわらず、高いコンビニを頻繁に利用したということであり、ある程度の額の消費に関しては無頓着な様子が垣間見える。このことは、消費者の経済的な生活防衛意識は思いのほか希薄であるということを現している。

 オリンピックで1兆円、暑いだけで6000億円、こうした報道を見聞すると、消費者は「買う気」がないなどとは到底思えない。

 要するに不景気だから売れないのでは無く、相手・消費者は買う気も金もあるのに売れないと見るべきだろう。

 「買う気も金もあるのに売れない」それは、経済環境とその経済下にあるビジネスモデルに不連続が生じているせいである。不連続、すなわち旧ビジネスモデルと新ビジネスモデルとの間に絶対的乖離が生じていることに他ならない。さて、あなたが新であれば、そこに大きなビジネスチャンスが生じることになる。 次号に不連続について詳しく触れる。

 

 

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