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講師紹介


大木ヒロシ(おおきひろし)

ジャイロ流通研究所・所長。「商業界」「ファッション販売」などで執筆多数。現場取材を中心にした講演は具体性が高く、実効性が高い。講演回数は年間150回を超える超人気コンサルタント。大手企業から中小商店までの数多い成功事例を持つ。日本商業コンサルタント協会専務理事。

【質問はこちらまで】
monday@bizdo.jp


 
 ■第8回
 『イノベーションが勝ち組の条件・3』
 
 

(1/3)

 A靴店は最早どうにもならない。こうした事態に追い込まれ、倒産・廃業に至った靴・履物店は少なくない。さて、A靴店に倒産回避の手はあるのか?


【負け組み靴店をMI(マーチャンダイジング・イノベーション)が勝ち組に変えた。】

 A靴店の在庫は不良化しており、簿価はともかく実態は債務超過に近い状況である。もちろん融資を受けることは難しい。残された手は1つ、在庫処分による換金そして資金繰りの好転である。


『倒産回避から再生へ』

 場合によっては廃業も視野に入れた緊急避難的対策として「閉店セール」を企画・実施した。
 まさに僥倖。同セールは大当たり、取引先の問屋・メーカーに頼んで出してもらった、委託販売品(通常の仕入ではなく、商品を借りた形にし、売れた分だけを仕入に起こす形の仕入方法。仕入ミスによる売れ残りリスクはない)として陳列した商品もあらかたが売れ、1ヶ月余のセール期間で全ての在庫を処分換金することができた。

 結果的には借金を全部返済、手形を落とす資金を差し引いて、600万円近くを現金として残すことが出来たのである。大成功である。

 ところで、A靴店の売上不振の大きな要因は近所にA靴店の3倍以上の規模(売場面積)ができてしまった事による。同質化の中で規模の競争に負けたのである。敷地内にいっぱいいっぱいに建っているA靴店の場合、競合店を凌ぐだけの売場に拡張することは難しい。とすれば、靴店を継続すること自体に無理がある。

 業種転換が必要ではないかと思われたが、靴小売一筋で30年を超える店主は他の商売などはしたくないし、他の商売など経験もないから無理だというのである。
 靴小売では勝てるはずも無く、早晩に不良在庫そして資金繰り困難に陥ることは必定であろう。ましてや、この次は閉店セールも奏功することはあり得ない。

 さて、どうする。

 

 

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