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『「A靴店」から「ころばぬや」に!』
A靴店の立地は東京のベットタウンである。
首都近郊のベットタウンは高齢化が進んでおり、定年退職者が増加している。退職したサラリーマンの靴の購入頻度は著しく減る。これがA店にも直接的に響いていた。
高齢者に対応する靴店はあり得るのか。
高齢者ニーズは3コウ+1コウだと言われる。旅行・学校・健康の3コウに加え信仰の4コウということである。
高齢者の楽しみの1つに旅行が高い位置にあるのはご存知の通り、学校ニーズとは高齢者を中心にダンススクールや趣味の学校(教室)が大いに流行っている事を指している。
健康ニーズとは、高齢者の大半を占める健常者のプライマリーケアを中心にした健康維持のニーズである。そして、高齢者の原宿と評される東京巣鴨の刺抜き地蔵通りの繁盛は信仰ニーズが支えている。
しかし、ニーズのみでは具体的なビジネス対応に持っていくのは無理だ。ニーズを具体的な欲求レベルまで落とし込んで初めて、ビジネスとしての可能性が生まれる。
A靴店では検討の結果、靴MD(商品政策)と組み合わせがきく高齢者ニーズは「健康」ではないかということになった。
そこで健康ニーズを具体的なウォンツ(欲求)に置き換えてみる。高齢者の健康維持に関するウォンツは「風邪を引きたくない」と「転びたくない」であろう考えた。
高齢者にとって風邪は万病のもと、風邪から肺炎そして死に至るケースは少なくない。だから高齢者はことの他、風邪を警戒する。
骨がもろくなった高齢者が転べば複雑骨折そして寝たきりの可能性は低くない。だから「転びたくない」というのも高齢者には切実なウォンツである。
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