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鳥取県の主婦起業家が沖縄県石垣島で出店
昨年の12月の初旬、講演の依頼があり、沖縄県の石垣島に出かけた。同島に行くのは初めてである。
講演は夜からであり、2時間余りを商店街の視察にあてた。商店街の外れに「インキュベーターショップ」の看板のついた建物があり、興味を感じて入ってみると、80坪程度の店内は前半部分が八つのブースに区切られており、一ヶ所はおおよそ3坪程度の広さである。後ろ半分はお客様用の休憩スペースになっている。思い切り個性豊かな店が並んでおり、見ていて楽しい。
一通りり見て、さて、そろそろ出ようかと思いドアに手をかけた筆者の背中で「大木先生」と呼ぶ声が聞こえた。初めて訪れた場所で名前を呼ばれる筈もなく、驚いて振り向くと、そこに見覚えのある顔が立っていた。
「何でここにいるんですか?」とKさん。「君こそ何でここにいるの?」と私。Kさんは2年程前に筆者が講師を担当した鳥取県の創業塾の受講生だったのだ。彼女は、自ら描いた独特の持ち味の絵を元に、オリジナルTシャツの販売を考えていた。
それにしても、鳥取県の女性が石垣島で起業しているのである。聞けば、石垣島の人と結婚、子供も出来たが、どうしても自分の起業の夢をかなえたいと思っていた。しかし、先立つ資金が難しい、そんな時に地域商工会主催の「インキュベーターショップ」の話を耳にし、詳しく聞いてみると、敷金も礼金も無く家賃も光熱費に毛のはえた程度とのことであった。とにかくやって見ようと申し込んだ。ご主人が家具職人であり、あつらえた什器はお得意の手作りで実に味がある。彼女は先ずは自分の作品(製品)を認めてもらうにはこうした低コスト出店がポイントになると考えた。ここで一年間宣伝をすることで知名度を上げた後に、本格的な展開を狙っている。
知名度がない開業当初は低コストで、知名度が上がったら本格的なショップ化に移るという、インキュベーター(チャレンジショップ)事業の活用法として実に上手い手であった。←前のページへ
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