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Yさん41才の主婦。コンビニの店長を経験しており、商売に関してはズブの素人という訳ではない。しかし、生来の前向き志向で仕事熱心な彼女は、雇われ店長という立場だけでは満足できなかった。
とにかく、自分でビジネスを始めて見たいと考えていた。その頃、彼女の住んでいる市の商工会議所で「創業塾」が開催された。
Yさんはもう一度商売を原点から勉強し直し、自ら開業をしてみようという意思で参加したのだと言う。
全コースを受講し、最後の個別相談も申し込んだ。講座を担当した私が彼女の個別相談を受けたのだが、Yさんは開口一番「私は自分より若い人たちと話すのが好きで、可愛らしいモノが大好きなんです。だから、そんなことができるようなビジネスを考えています」と言う。
「それでは、具体的にどんな業種を考えているのですか?」と聞くと、「そうですね、例えばヌイグルミを中心にしたようなファンシーグッズのお店なんかはどうでしょうか?」と答えた。
「それでは、資金的にはどのくらい用意していますか?」と問うと、答えは「500万円までが限度」だと言う。
しかし、500万円の資金でヌイグルミ店をオープンすることは難しい。ヌイグルミ&ファンシーの店なら、ゼロからの立ち上げだとすれば、10坪程度の規模でも1500万円程度の資金は必要になる。そこで、「借り入れが必要になりますね」と言うと、「それはしたくない、手持ち資金の範囲で立ち上げたい」のだと答える。同市内には大型ショッピングセンターがあり、そこには、50坪を超えるヌイグルミとファンシーのナショナルチェーン店が出店しており、Yさんの立ち上げる店が勝てるというより、商売になる可能性を見つけることすら難しい。
“小”が“大”に勝つという術は無い。要は取り込まれないため、“大”と勝負の次元を変えることで差別化を図るということであり、孫子にいう「三十六計、逃げるにしかず」ということが小資本開業のポイントになる。
最低でも1500万円はかかるだろうと思われるヌイグルミ店を500万円で立ち上げるために、Yさんと彼女のご主人そしてコンサルタントのたった3人のプロジェクトチームが動き出した。
次号に続く。
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