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講師紹介


内田裕子(うちだゆうこ)

玉川大学で演劇を専攻。卒業後、大和証券に入社。トレーダーとして、エクイティマーケットの第一線で現場を経験。その後、同社の社内TV放送「大和サテライト」のキャスターに抜擢され、広報部へ異動。マーケット情報番組や経営者との対談番組等へ多く出演する。その後、大和インベスターリレーションズで企業IRのコンサルティングを行う。
2000年、財部誠一事務所へ移籍。経済ジャーナリストとしての活動を始める。現在は単行本、雑誌、メルマガ等に精力的に寄稿しながら、TV、ラジオ、講演会でも活躍中。

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  ■第7回  上海取材レポート その3:華僑ホットマネーの謎  
 

(3/4)

 話を戻そう。中国政府は、昨年、今年と金融の引き締め、輸出規制、為替政策と手を打ったが、それでも今年上半期の成長率は10.9%と、目標の9%にはまったく収まりきらなかった。すごい成長のパワーだ。この数字を牽引しているのが、第二の問題、今回の話である不動産バブルなのだ。
 今回の上海視察ツアーで取材した、ジェトロの上海センターの薮内正樹所長はこう明言した。
「不動産投資が中国経済を牽引していることはまちがいありません」
 薮内所長が紹介してくれた数字はすごい。固定資産投資の伸び率をみると03年が28%、04年が27%、05年が26%と、ものすごい水準で高止まりしている。要するに中国はいま不動産バブルの真っ最中にあるということだ。もちろん個人消費も13%の伸びをみせ、大きな成長要因だが、不動産投資はその倍で伸びている。しかもこの不動産バブルを煽っているのが、海外からひっきりなしに流れてくるホットマネーであることが厄介だ。上海や北京などの主要都市では、転売目的で不動産を買いあさるホットマネーが海外から大量に流れ込んでいる。ホットマネー、投機筋というとすぐに米国のヘッジファンドが思いうかぶが、中国に流れ込んでいるホットマネーは大半が華僑のお金なのだ。
 ここに大変面白い数字がある。固定資産投資の資金がどこからでているのか、資金源別のシェアだが、この数字を見ると中国の不動産バブルが理解できる。

国家予算     5.7%
銀行貸付    18.5%
外資       5.3%
自己資金 その他 70.5%
  
「自己資金 その他」というのは、要するにホットマネーだが、中国の不動産投資は国家のコントロールがきかないお金が全体の70%以上も占めているのだ。これでは、金融当局がいくら引き締めをやって、融資を規制しても無理だ。その網の目をかいくぐってホットマネーが入ってくる。不動産バブルの沈静化を図りたいのだろうが、金融がまだ成熟していない中国にとってこれでは当局もお手上げだろう。

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