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なぜ、他の金融機関は顧客視点で運用できないのか。
「運用ってね、世界の常識では成績のみでお金が集まってきたけど、日本では、これまで機関投資家は看板だけだしていれば、お金が集まってきたわけ。仕組みだったわけ。日本は運用の真似事でも運用らしかったし、それで充分だった。ファンドマネージャーもサラリーマンだからしかたない、と、無責任な事を言いまくってね。手数料稼ぎの道具としての扱いしかなかったから、投信は儲からなくてもしかたがないよね、株はしょせん博打だよね、という具合で済まされてきた。突然儲かって小遣いができて海外旅行でもしようか、外車でも買おうか、なんて、そういう人は好きにやればいい。大事なのは預貯金に預けてある人生の大切なお金を守ることだ」
澤上氏は話の中で「走る」という言葉をよく使う。長期投資で何十年のスパンで運用するのに、なぜそんなにあわただしく走っているのか、はじめはよくわからなかったが、話を聞いているうちにわかってきた。貯蓄率がどんどん低下していて、もうお尻に火がついている。それが食いつぶされる前に守って増やすということだ。みんなが一斉に老後の生活費としてすっかり使ってしまったら、社会に流していく資金がなくなってしまう。澤上氏のいうところの、きれいなお金がぐるぐる回って、助け合う社会が実現できなくなってしまうという、危機感なのだ。
「そのうちに証券、銀行、郵便局もいつまでも、とろうとろう、というのは通用しないとわかってくればいい。本当にお客さんが、20年、30年、安心して喜んで、信頼してついてきてもらえるような、投信本来の仕事をやってくれればいい」
投信本来の仕事とはどのようなものか。
いよいよ次回はさわかみファンド、最終回。ファンドマネージャーに運用の話を伺いに行く。
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