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●良い会社を選ぶには
そんな長期投資において、最も重要なのは優良な会社を選ぶことだ。30年その会社の株式を保有し続けられるということは、その会社が30年先まで倒産をしないなどということは大前提。その間もずっと成長を続けていく会社を選ばなければならない。将来性のない、低レベルの会社を大きなガッツで持ち続けたら一大事である。
したがって、私たちは、よい会社というのは、どういう条件を兼ね備えている会社なのかを、きちんと理解しなければならない。
その条件を岡本氏に聞いたら4つある、といって答えてくれた。
一つ目は、その業界がやっている仕事が世の中の役立つということ。世の中が抱えている重要な問題を解決する会社。我々の社会をもっとよくしてくれる会社であれば、尚、良いとのこと。
二つ目は、その業界のリーダーであること。二位、三位となるほどやれることが限界的になっていく。リーダーになっている会社は、リーダーである理由がちゃんとある、という。
三つ目は、収益率が高い。ROEに集約されるような収益率だ。どんなにいい仕事をいくらがんばっても、利益がでなければその会社は存続できない。企業には適正な利益が必要だ。利益があるから、良い社員が採用できて、良い仕事、良いサービスを世の中に提供できるのだ。
四つ目は株価が極端に割高ではないという事。
「そういう良い会社が苦しんでいるときに応援するんです。応援っていうのは、その会社が何か個別の理由で売られ、低迷しているときに買ってあげる、という事です」
よい会社といえばトヨタ自動車。誰もが認める日本一の会社だ。
では、その良い会社の代表として、トヨタ自動車をどう見ていけばいいのか聞いてみた。この会社が30年後にも存在していることに異論を唱える人はまず少ないだろう。自動車業界のリーダーであるだけでなく、グループとして金融や住宅などの事業ももっている。今後の世界の課題である「環境」にも対応しているし、収益率に関してはいうまでもない。
「でも、今の株価が割安なのか、割高なのかがわからないのです」
岡本氏にそう聞いてみた。すると岡本氏はさらりと答えてくれた。
「トヨタ自動車ですね。長期で考えるのであれば、もっと良い買い場があるかもしれない。あくまで仮定ですが、近い将来、株価が1万円まで行くかも知れない。しかし、また、いつかトヨタ自動車だって苦しむときがあるかもしれない。株式市場が大幅に下げることがあるかも知れない。例えば6000円などに下がるかもしれない。そこで買って、30年後に6万円ぐらいになるのを狙う。それが長期投資です。」
自分の中で「30年保有銘柄」というのを決めておいて、じっと機会を待つ。その会社に対する関心が薄くなって株が売られてきたら、すっとすくい上げるかのように買い注文をいれる。しばらく保有して、またすとん、と落ちた瞬間にまた買う。このリズムを繰り返すことができるようになったらどんなに素敵なことだろう。そのときにはあなたはもう立派な長期投資家だ。
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