| |
講師紹介 |

内田裕子(うちだゆうこ)
玉川大学で演劇を専攻。卒業後、大和証券に入社。トレーダーとして、エクイティマーケットの第一線で現場を経験。その後、同社の社内TV放送「大和サテライト」のキャスターに抜擢され、広報部へ異動。マーケット情報番組や経営者との対談番組等へ多く出演する。その後、大和インベスターリレーションズで企業IRのコンサルティングを行う。
2000年、財部誠一事務所へ移籍。経済ジャーナリストとしての活動を始める。現在は単行本、雑誌、メルマガ等に精力的に寄稿しながら、TV、ラジオ、講演会でも活躍中。
【質問はこちらまで】
|
|
|
| |
■第31回 |
米国・デトロイト訪問記 |
|
| |
(1/7)
●懐の深い国、アメリカ
1年半ぶりにアメリカに来ている。
成田からニューヨーク・JFK空港を経由して、まずフロリダでひと仕事済ませ、今は次の取材先であるデトロイトに向かうノースウエストの飛行機の中にいる。デトロイトでの取材目的はアメリカ自動車メーカー、ビッグ3のひとつ、フォード社を訪ねることにある。
到着して3日目だが、久しぶりのアメリカは相も変わらない姿だった。
この国は広い。
国土全域に鉄道が発達している日本とは違い、この国での移動はハイウェイか飛行機が主だ。したがってアメリカ人の飛行機に乗ることに対する気軽さは日本人の比ではない。そのうえ、こちらではエアチケットがとても安く手に入る。だからどこの空港も、スーツケースを引いたアメリカ人であふれている。アメリカでは生活者にとって空港がとても身近なのだ。
フロリダの空港でこのような光景を眺めながら、この連載に登場いただいた岡本和久さんから聞いた話を思い出した。それは、アメリカでは西海岸と東海岸、それぞれで仕事をしている夫婦が、週末にお互いを訪ね合うというのも珍しいことではない。それを可能にしているのは航空運賃の安さだ、という話だった。この話はアメリカに来て国内線を利用すると、なるほど、と実感できる。
そして岡本さんは、アメリカと同じように日本も国内移動の交通費がもっと少額になれば、多くの人がもっと気軽に出かけるようになり、ひいては地方経済も活性化するはずだ、と述べていた。かりに、日本中いつでもどこでも一万円でいくことができたら、もっと旅は身近になり、気が向いたときにふらりと出かける気にもなる。そして人が動けばお金も動く、という考えだ。実際、空港のショップであれこれと商品を物色しているアメリカ人を見ているとその話は極めて説得力を持ってくる。そもそも日本は小さい国なのだから、もっと日本を小さく、近くしてしまえばいいのだ、という話だったが、本当にそのとおりだ。
そんなことを思いながら飛行機に乗るべく搭乗口に向かうと、飛行機は当たり前のように遅れている。搭乗時間が差し迫り、さあ乗ろうとなった頃に、乗るべき飛行機が「いま到着した」とアナウンスされ、出発時刻が30分、1時間遅れるなんてことも普通だ。しかし、だれも文句を言わず、慌てた様子もなく、ただ座って待っている。ここにアメリカという国には大きな特徴があると私は思う。
1・2・3・4・5・6・7
バックナンバーへ
|
|
  |
|