(7/10)
反米、というか、米国からの自立、を強烈にアピールしているルーラ大統領が特に力を入れているのがこの、次世代エネルギー政策だ。偶然、サンパウロ滞在中にブッシュ大統領が南米詣でをしていたが、その際にルーラ大統領は米国大統領との対談で、ブラジルの国土の3分の1をサトウキビ畑にすることがブラジルでは可能だ、と強気の発言をした。
次世代エネルギーとして、サトウキビによるエタノールがいかに有効なもので、継続的に世界に輸出していけるだけの量をブラジル国内で生産することが可能であるか、ということをアピールしたのだ。
エタノールは環境に良い、というイメージもあるが、二酸化炭素の排出量はガソリンのそれより少ないわけではない。広大な土地でサトウキビを育てる際に、その分の二酸化炭素を吸収することで、環境エネルギーである、という言い分だ。
アマゾンの熱帯雨林も、現在の農地もそのままの状態で、3億ヘクタールのサトウキビ畑を作ることができるという。実際にサトウキビ畑を見に行ったが、見渡す限りのサトウキビ畑のスケールの大きさに圧倒された。国土をそんなにサトウキビだらけにして大丈夫なのか、と疑問も感じたが、それくらいやるぞ、というブラジル政府の思いの強さは十分に伝わってくる。それを受けてブッシュ大統領は、米国でのトウモロコシよるエタノールの大量生産を早急に実現させると発言した。ブラジルのサトウキビは米国を本気にさせた威力がある。
次世代の自動車燃料は、水素でも、燃料電池でもなく、バイオエタノールだったのか、と、確信した。トヨタ潰し、という感も否めないが、この分野でブラジルが一歩も二歩も先行しているということは事実はよくわかった。
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