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講師紹介


内田裕子(うちだゆうこ)

玉川大学で演劇を専攻。卒業後、大和証券に入社。トレーダーとして、エクイティマーケットの第一線で現場を経験。その後、同社の社内TV放送「大和サテライト」のキャスターに抜擢され、広報部へ異動。マーケット情報番組や経営者との対談番組等へ多く出演する。その後、大和インベスターリレーションズで企業IRのコンサルティングを行う。
2000年、財部誠一事務所へ移籍。経済ジャーナリストとしての活動を始める。現在は単行本、雑誌、メルマガ等に精力的に寄稿しながら、TV、ラジオ、講演会でも活躍中。

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  ■第38回
ロシア・サハリン2の真相 その1
 
 

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 前回は中国の外交について書いたが、今回はロシア外交の話だ。最近ロシアで起こっている一連の変死事件を見ていれば、この国が物騒な国であることは誰もが感じていることだろう。プーチン政権にとって都合の悪い人が次々に消えている。「出る杭は打たれる」と日本人はわが国の保守性を嘆いているが、「出る杭には毒」よりは数倍ましであろう。ロシアという国も中国同様一筋縄では行かない国だろうが、最近、その意を強くするような出来事があった。「サハリン2」における権益譲渡の一件だ。これはまさにロシア外交を象徴する出来事であり、その権益を手中に収めるまでの経緯はいかにもロシアらしいやり方だったといえよう。
「サハリン2」とはロシア・サハリン島で行なわれている石油・天然ガス開発大規模プロジェクトである。現在サハリン島で進行中の資源開発は「サハリン1」と「サハリン2」の2プロジェクトがあるが、今回、ロシア政府の強引なやり方で決着を見たのは、ロイヤルダッチシェル、三菱商事、三井物産の3社が出資して進めてきた「サハリン2」プロジェクトだ。
 一連の流れを説明すると、完成まであとわずかだった「サハリン2」プロジェクトにロシア政府が絶妙なタイミングで待ったをかけた。環境問題が見つかり、それが解決するまで開発は中止だと脅してきたのだ。この騒ぎ、表向きは環境問題となっているが、ロシアの真の目的は、ロシア国営企業ガスプロム社をサハリン2プロジェクトに参加させることにあった。既存の3社は合意し、過半数以上の権益をガスプロムに譲渡することとなり、開発再開となったというのが大筋である。
 では「サハリン2」がなぜそのような面倒なことになったのか。いったいサハリンで何があったのだろうか。

写真撮影:内田裕子

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