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淡々と説明されてもなにかがすっきりしない。同時期に立ち上がったサハリン1には最初からロシアは参加している。なぜサハリン2にはロシアは最後まで参入のタイミングを待ったのか。日本企業は「ガスプロムを歓迎する」とはいっているが、それならばなぜロシアは損害賠償などと言って騒ぎ立てなければならなかったのか。昨年の2月、サハリンエナジー社を訪れたとき「いまさら環境問題とか言われてもね」と困り果てていた三井物産の出向者の暗い表情が思い出される。どんなケースでも国と国との資源争奪戦は外からは見えない凄まじい駆け引きが行なわれるものだ。サハリン2も同じであろう。この結末に日本勢が泣いたのかどうかはわからないが、ロシアが笑ったというのは間違いなさそうだ。どちらにしても、来年から日本の電力・ガス会社はタンカーでおよそ3日の距離から天然ガスの安定供給を長期にわたって受けられるようになったことは事実であり、エネルギー供給国分散という本来の目的は達成されたことになる。これは良いニュースであろう。
このサハリン2問題が決着した直後、ロシア・エリツィン前大統領が亡くなった。
現在のプーチン大統領の「強いロシア」政策は、エリツィン時代にめちゃくちゃになってしまった国家体制の修正作業といえる。プーチン大統領の任期もあと1年となり、仕上げの段階に入ったとされているが、ロシアからしてみると、このサハリン2はその大きな案件のひとつであった。このような強気ロシアの外交を見せつけられると「ああ日本はこの国にもかなわないなあ」と思えてならない。