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●運用をやってみたかった
そうして村山氏は独立した。
これまでは証券会社としてセルサイドの仕事をしてきたので、今度はバイサイドである運用の仕事をやってみたい。そんなことを思っていた時に、知人から「アメリカの運用会社が日本に進出するので人材を探している」という話を持ちかけられた。仕事内容はアメリカで運用しているファンドを日本の機関投資家に販売すること。これは村山氏にとっては勝手知ったる世界。すぐに仕事を引き受け、まずはアドバイザーとして馴染みのある機関投資家を歩いて回った。その後、その運用会社の日本法人の代表に就任し、5年間勤めた。
その時、村山氏の相談相手となったのが澤上氏だった。澤上氏はピクテ投信の日本法人を立ち上げたという実績があり、その経験の話は自分のビジネスに大変参考になったという。
村山氏はここで初めて運用の世界に直接触れることになった。
「証券会社時代もファンドには関わっていましたが、それはファンドのポートフォリオを見せてもらう程度。運用会社は手の内をすべて明かすようなことは絶対にしませんから、中身すべてはわからないのです」
しかし、一転して運用会社の立場となり、運用の中身を全て知ることになった。
「ああ、こういう風になっているのか」と驚きとともに勉強になったという。
運用の世界は、外から見るのと中から見るのとでは大違いだったというが、そうして見ていくうちに投資信託業界に矛盾を感じはじめたという。
そのひとつがベンチマークの存在だった。
ファンドのパフォーマンスの良し悪しは、ベンチマークのパフォーマンスと比較して判断される。日本のファンドのベンチマークといえばTOPIXや日経225が使用されるケースが多い。自分のファンドのパフォーマンスとTOPIXや日経225のパフォーマンスを比較して、何パーセント上回った、何パーセント下回った、というようにファンドの成績を説明するものとして使われている。
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