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講師紹介


内田裕子(うちだゆうこ)

玉川大学で演劇を専攻。卒業後、大和証券に入社。トレーダーとして、エクイティマーケットの第一線で現場を経験。その後、同社の社内TV放送「大和サテライト」のキャスターに抜擢され、広報部へ異動。マーケット情報番組や経営者との対談番組等へ多く出演する。その後、大和インベスターリレーションズで企業IRのコンサルティングを行う。
2000年、財部誠一事務所へ移籍。経済ジャーナリストとしての活動を始める。現在は単行本、雑誌、メルマガ等に精力的に寄稿しながら、TV、ラジオ、講演会でも活躍中。

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  ■第47回
ポイントカード狂騒曲 その2
 
 
(6/6)

●個人情報がビジネスになる時代
 Tカードのビジネスで、気になる点がひとつある。それは個人情報の取り扱いだ。
私たちはDVDをレンタルするために顧客情報を提示しているのに、それが、ビジネスの材料になっているとはまったく知らされていない。ここについて、Tカード&マーケティングに聞いてみた。
「もちろん、個人情報は厳密に管理されています。プライバシーマークも取得し、厳重の管理でやっております。当然、個人情報を横流しにするなどということはなく、情報は、分析してサマリー資料にして提出しています。例えば、このメニューは選んだ客のうち、20%が20代の女性だった等です。住所や連絡先、買い物履歴などの個人情報が社外にでることは絶対にありません」
いくらポイントをもらっているとはいっても、私達の個人情報で商売をしているのだから、そう考えると、更新料を400円というのは高いような気がする。
「会員がお金を貰ってもいいくらいなのではないでしょうか」と冗談半分聞いてみた。
「Tカードは、その金額に見合う顧客サービスはしているつもりであるし、今後はもっとメリットを感じていただけるようにしていくつもりです」との答えだった。
 今回、Tカード&マーケティングを取材して、この会社がじつに興味深いビジネスを作り上げたことがわかった。冒頭で述べたように、私たち消費者は、ポイントを貯めることで「小確幸」を得ている。貯めた結果、実際にメリットを手にすることもできる。
しかし、それで喜んでいるだけではなく、ポイントを貰う行為の裏側に、自分の消費行動がすべて吸い上げられていることも、少しは自覚したほうが良いように思う。
自分のデータが吸い上げられることによって、結果的に店頭により良い商品が並ぶということであれば、消費者としてメリットはあるという考え方もできる。個人情報が横流しされるわけでもなく、それほど難しく考えることもないのかもしれない。
 しかしそれでも、「いつ、どこで、何人で、何を食べたのか」などという記録が全部のこるというのも決して、気持の良いものではない。そんな少額で個人情報が吸い上げられるのは納得がいかないし、気味が悪いと思う人も中にはいるだろう。そうであれば、今すぐに、すべてのポイントカードを処分しなければならなくなる。
 とはいえ、それで個人情報が確実に守られるということはない。今や、電車に乗るのも、会社に入館するのも、PCを使って仕事をするのも、買い物するのも、マンションの鍵もすべてICチップで管理されている。
 もうすでに、私たちは朝から、晩まで、自分の行動の記録をあちらこちらに残しながら、日々、生きているのだ。

 

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