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講師紹介


内田裕子(うちだゆうこ)

玉川大学で演劇を専攻。卒業後、大和証券に入社。トレーダーとして、エクイティマーケットの第一線で現場を経験。その後、同社の社内TV放送「大和サテライト」のキャスターに抜擢され、広報部へ異動。マーケット情報番組や経営者との対談番組等へ多く出演する。その後、大和インベスターリレーションズで企業IRのコンサルティングを行う。
2000年、財部誠一事務所へ移籍。経済ジャーナリストとしての活動を始める。現在は単行本、雑誌、メルマガ等に精力的に寄稿しながら、TV、ラジオ、講演会でも活躍中。

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  ■第48回
「運用野郎」の横顔:速水 禎 その1
 
 
(3/8)

●証券会社の営業は苦しかった
「最初は証券会社の営業をやっていたのですが、苦しい毎日でした」
速水氏は当時を振り返る。
「証券会社の営業は生理的に受け入れられないものがありました。お客さんに痛い思いをさせながら手数料を稼いでも、まったく嬉しくありませんでした。同僚はそれがビジネスだと割り切っていましたが、自分はだめでした。心に引っかかるものがあって、完全に割り切ることはできませんでした。 速水氏が証券会社の営業をしていたころ、日本はバブル経済の真っ只中。証券会社の営業マンには凄まじいノルマが課せられていた。営業マンはそのノルマを達成するために、投資家に金融商品を買わせては売らせ、売らせては買わせを繰り返した。
いわゆる回転売買だ。
 そのような方法で売買手数料をより多く稼いだ営業マンが評価されて、出世していく。それは当時の証券業界では当たり前のことだった。速水氏もそうした営業の現場にいたひとりだったが、そのやり方を当たり前とは思えずにいた。
「本当はだまって長く持っていればお客さんの資産は何倍にもなるんです。でも、こっちは手数料が欲しいから、少し利益が出たらすぐ売らせて、新しいものを買わせる。それがいやでしたね」
 会社の利益とお客さんの利益がここまで相反するものかと、自分自身の仕事に納得することができなかった。そのような気持ちで仕事をしていたら、当然、自分の能力など発揮されるはずもない。
「お客さんにまた損をさせるのではないかと、常にブレーキがかかっていました。この仕事で一人前になるのは無理だろうと早々に感じていました」
その後、営業職を離れ、本社勤務になったが、そこの仕事もやはり同じだった。
「本社でデリバティブ、スワップの開発をしました。ここも結局、いかに手数料を見抜かれないように複雑に為替のオプションをかけるかという仕事でした。そのうち、自分は世の中に価値を生み出していないのではないか、そんな風に思えてきたのです」。

 

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