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講師紹介


内田裕子(うちだゆうこ)

玉川大学で演劇を専攻。卒業後、大和証券に入社。トレーダーとして、エクイティマーケットの第一線で現場を経験。その後、同社の社内TV放送「大和サテライト」のキャスターに抜擢され、広報部へ異動。マーケット情報番組や経営者との対談番組等へ多く出演する。その後、大和インベスターリレーションズで企業IRのコンサルティングを行う。
2000年、財部誠一事務所へ移籍。経済ジャーナリストとしての活動を始める。現在は単行本、雑誌、メルマガ等に精力的に寄稿しながら、TV、ラジオ、講演会でも活躍中。

【質問はこちらまで】


  ■第51回
「運用野郎」の横顔:菱川精記 その2
 
 

(1/8)

●ライフプランという観点がない長期投資はありえない
「なぜ、個人投資家の資産形成には長期投資がふさわしいのでしょうか」
この連載が始まってから、幾度も繰り返してきた質問だ。
インベストライフのセミナーや誌面で、個人投資家に向けて長期投資のメリットを語っているメンバーだが、それぞれに話を聞いていると、強調するポイントが違っている。そこに非常にリアリティがあって、面白いところだ。
今回、ご登場を頂いている菱川氏にも同じ質問を投げかけてみた。菱川氏にとっての長期投資とはどのようなものか。
「長期投資というと一般的には株式投資のことを思い浮かべると思います。それはいいのですが、まず思考のベースにライフプランという観点を持っていなければ、有効な長期投資を考えるのは非常に難しいと思います」
 菱川氏が言うには、長期投資で大切なのは、自分のライフサイクルを考えることだという。
では、自分のライフサイクルとは何か。
これは、自分の長い人生を考え、それに沿った形でポートフォリオを組んでいくこと。つまり、自分のライフプランを立てることが大事だというのだ。
そのような話は特に珍しい話ではない。人生設計、ではないが、フィナンシャルプランナーの仕事がまさにそれで、ある程度のお金を出せば、FPが資産運用プランを作ってくれる。
しかし、菱川氏のいうのは、その資産運用プランがさらに進化した形のものだ。
「普通は分散投資の考え方で、株、債券、不動産、とさまざまな金融商品でポートフォリオを組んでいきますが、その中に自分自身も入れてしまおうというものです。ヒューマンキャピタルという概念ですが、これが今、米国で行われている新しい考え方です」
ヒューマンキャピタルとは、言い換えれば、自分が生涯を通して稼ぎ出すお金のこと。これまでは、資産運用を考える際に、投資と自分の収入は別々に考えられてきた。しかし、菱川氏はこれを一緒に考えるべきだと提案しているのだ。
「例えば、Aさんが年収500万円で30年間会社に務めるとします。30年後に退職金が3000万円もらえます。Aさんの収入を債券として考えると、年間およそ500万円つまり17%のクーポンが付いている30年債になります。つまり、現在価値3000万円、クーポン17%で30年後に償還になるヒューマンキャピタル。これをポートフォリオに入れてしまうのです」

 

写真撮影:内田裕子

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