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●定番の30年の箱
「お金は価値そのものではありませんので、僕は価値のあるものを残したい。僕にとって価値あるものは音楽。一曲上げるとするなら、フォーレのレクイエムですね。フランスのコルボという人が指揮をした素晴らしいものがあります。レクイエムといっても、荘厳な鎮魂歌ではなくて、幸福感に満ち足りているいい曲です。その曲を大切な人に残したいですね」
そこに金融商品を付け加えるのなら、何にするか。と聞いた
「今はまだないけれど、本物のサスティナブル・インデックス・ファンドですかね」という。
「僕は企業年金で広く取り入れられ、米国では個人の資産運用手法としても注目され、日本では岡本さんが強調しているコア・サテライトの考え方は非常にいいと思っているんです。8、9割はインデックスファンドで、あと2割はサテライトでリスクをとる」
でも、引っかかるところがあるのだと言う。
「コアの部分のインデックス運用ですが、僕はいやな企業には投資したくないのです。でもTOPIXには全銘柄が入っている。全部は応援したくないのです。一般的な世界株インデックスを見ると米国株が6割程になっています。出来ることなら、自分が共感できるインデックスで運用するのが本当の理想的だと思います。だからこそ私は、良質なサスティナビリティインデックスをつくってもらいたいと思っているのです」
伊藤氏が共感するような、理想的なインデックスはなぜまだないのだろう。
「海外ではダウ・ジョーンズがサスティナブルインデックスを持っているし、ベルギー、イギリスにも良いインデックスがあるんですけど、それに連動するファンドがない。まあ、儲からないのでしょうね。でも儲からなくても、是非つくってほしいと思いますね。運用会社もインドや中国のファンドやっているよりもよっぽど気分がいいと思うのですが」
と、伊藤氏は苦笑いする。
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