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このサイトで連載を始めて3年と5ヶ月がたった。
振り返ってみると、この間に日本は大きな転換点を迎えて新しい時代に入ったことがわかる。
自分は3年半で何を伝えたかったのだろうか。
考えれば考えるほど、自分の思考はたったひとつのところに集約される。
日本という国の再評価。
しかし、それを意図して書いていたわけではなく、結果的にそうなっていたということだ。
それは海外取材の経験が大きかったと感じる。連載中にさまざまな国へ出かける機会を得た。そして、他の国の文化や生活、歴史に触れるたびに、私は自分が日本人であることを強く意識するようになっていった。
ここ数年、日本人は日本をダメだと言い続けた。
確かに日本は解決するべき問題が山積みだ。しかし、海の向こうから日本を眺めてみると、日本が抱えている問題が些細なものに思えてくる。
宗教、差別、治安、貧困。
海外では人間の尊厳を踏みにじるような状況が平然と放置されていたりする。その国の長い歴史の中で生まれてきた歪み。その土地にぴったりと張り付いてしまっている根深い問題を目の当たりにすると、それらが修正されるのは簡単なことではないことが容易に想像できる。
その国が抱える苦悩を理解しようとすると同時に、自分はなんとまともな国に生まれたのだろうと、異国の地で東京を想った。
人が人として生きられる社会。
インドやブラジルにあるスラムを見ながら、自分がここに生まれていても不思議ではなかったはずだ、などと思った。そして、ここに住む人たちはこの宿命をどのように受け止めているのだろうか。そんなことを考えながら取材をしてきた。
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