中級者・日常業務にかかわる法律とは
蔵原 会社の業務に関する法律は、「会社組織に関する法律」と「業務活動に関する法律」とに分類されるのじゃ。

会社での日常の業務活動に法律的対応が本当に必要となることがあるのだろうか。自分の身近なところから見てみると、例えば、会社の営業に携わっている人は、意識しているいないにかかわらず、法律的な活動を行っている。

取引先に発注するとか、受注すると行った場合、商談から始まって、注文を取りまとめ、契約するのは、法律的な行為にあたる。

財務部でも、会社が手形を振り出したり、引き受けたり、また裏書きをする場合や小切手を振り出したりするようなときに、誰の権限で行うのか法律的な問題となる。

このように会社が日常業務活動で、法律的対応を怠ると、リスクや損害が発生し、会社は大変な損失をかぶることが少なくない。
会社にとっては、日常の業務活動における的確な法律的対応の積み重ねが、会社の健全な経営につながることになる。
業務活動にかかわる法律
営業・販売部門
・税法(消費税、印税、物品税等) ・民法 ・商法 ・工業所有権法
・著作権法 ・独占禁止法 ・貿易為替管理法等
生産・研究開発部門
・税法 ・工業所有権法 ・著作権法 ・不当競争防止法
・公害関係法 ・危険物関係法 ・製造物責任法等
購買部門
・税法(不動産所得税、印税等) ・民法(債権法) ・商法
・独占禁止法等
財産管理部門
・税法(登録免許税等) ・民法(物権法) ・商法
・商標法  ・特許法 ・工業所有権法 ・不動産登記法等
労務管理部門
・税法(所得税、地方税等) ・刑法 ・民法 ・労働基準法
・労働組合法 ・男女雇用機会均等法 ・雇用保険法 ・商法
・時短法 ・労働安全衛生法 ・出入国管理および難民認定法等
財務部門
・税法(法人税、地方税、有価証券取引税等)
・手形法 ・商法 ・小切手法 ・証券取引法 ・民法
・外国為替および外国貿易管理法等
営業活動に関する法律知識

会社が営業活動を行う場合、利益さえ上げれば、どんなことをしても良いというわけではなく、法律を守り、環境を破壊せず、消費者を保護し、暴利を貪らず、利益を社会に還元し、社会的存在を認められた企業になるような社会的責任を持った活動をしなければならない。これら会社の社会的責任を守るために、法律知識が必要となる。
また、営業活動のルーティング・ワークにおいて、あらゆるリスクから会社を守るためにも、法律知識が必要である。

会社におけるリスクと法的対応
会社におけるリスクは、大きく分けて次の4つのリスクがある。

1.金を稼ぐためのリスク
2.人材に関するリスク
3.商品・製品に関するリスク
4.会社活動・社会的等の信用

これらのリスクを回避するために、もっとも重要な判断は、法律的な対応を行うことである。
つまり、リスクの中でも最も注意を必要とするのは、法律違反を起こすような法的リスクである。会社が違法行為や不法行為を行ってからでは、弁明の余地はないのである。