1.PFIとは
「PFI」とは、「プライベート・ファイナンス・イニシアチブ(Private
Finance Initiative:民間資金主導)」の略で、民間の資金を活用する公共事業の一手法です。民間企業が資金調達や施設の管理・運営も含めて公共事業を請け負うことで、国と地方公共団体の財政負担を減らすと同時に、公共サービスの質の向上を目指す仕組みです。
日本では、1999(平成11)年に「PFI法」(民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律)が施行され、平成13年にはPFIの理念とその実現ための方法を示す「基本方針」が策定されて、PFI事業の枠組みが設けられました。
PFI事業により、(1)安くて質の高い公共サービスの提供、(2)行政改革を推進する官民の新たなパートナーシップの形成、(3)民間の事業機会の創出と経済の活性化、といった効果
が期待されています。
2.PFIの歴史
PFIは、保守党のサッチャー、メージャー政権時代に「小さな政府」を推進するため、民間資金の導入による公共施設の整備を推進するする手法として導入されました。
1979年に誕生したサッチャー政権は、財政難と公共事業・公共サービスの劣悪化に対応するため、政府のサイズを縮小し、民間企業が公共体より効率的で質の高いサービスが提供できる分野では民営化を実施するという、大胆な改革を実行しました。しかし病院、学校、刑務所のような公共施設サービスについては、公共事業として運営されるべきものとの考え方もあり、民営化は困難でした。これを実現するためにいくつかの新たな手法が開発され、それらがメージャー政権時代にPFIという名前で一般化しました。
その後、労働党ブレアー政権に移行した後もPFIは引き継がれました。より広い概念としてPPP(Public Private Partnerships)といった言葉も使われ、様々な変更・改善を加えながら、今日に至っています。
3.第3セクターとの違い
第3セクターは、公益的な側面を持つ営利事業を実施するために設立される、民間とともに国や地方自治体が出資する法人です。健全なものももちろんありますが、近年リゾート事業や大型開発事業に関わる第3セクターが次々と破綻に追い込まれ問題化したことは周知の通りです。 PFIとこれら第3セクターの主な相違点は、以下の通りです。
| |
第3セクター
|
PFI
|
|
公共の資本
|
地方公共団体との資本関係有り |
地方公共団体との資本関係無し |
|
事業の性格
|
会社法に基づき運営。裁量範囲大。 |
事業契約に基づく運営。裁量範囲小。 |
|
事業の領域
|
民間事業の低収益分野、公益的事業 |
公共事業および公益的事業 |
|
公共の負担
|
有限責任だが損失補填があり得る |
無。金融機関協議により発生可能性有 |
|
公共の監督
|
株主、役員派遣でのコントロール、行政指導 |
直接的な事業契約に沿った請求 |
|
金融機関
|
公共の信用力に依存(損失補填契約有) |
事業の信用に依存(介入権行使可能性) |
|
今回の合併は、(1)交通や情報通信手段の発達により住民の日常生活圏が広がっていること、(2)少子高齢化や環境問題、生活様式の多様化などを背景に行政ニーズが高度化、多様化してきていること、(3)地方分権の取り組みにおいて地方公共団体の自主性・自立性を高めることのできる行政システムの整備が求められている、といったことが背景となっています。さらに今回の合併に拍車がかかっているのには、国と地方の財政悪化という問題があります。財政力の弱い自治体の財源は、地方交付税というかたちで国が補填していますが、これがすでに破綻状態にあるのです。
4.PFI事業のプロセス
PFI事業は、以下の7つのステップに分かれています。
|