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構造改革特区

1.構造改革特区とは

 「構造改革特区」とは、地方自治体が一定地域を対象とする経済活性化事業を独自に提案し、政府が実現可能と判断すれば、必要な規制の緩和・撤廃を特例として認めるというものです。政府の「骨太の方針第2弾」に盛り込まれた経済活性化策の目玉で、全国的な規制緩和を進める先行事例ともなります。

 これは経済活動が停滞するなか規制緩和が必要とされながらも、多くの分野でなかなか進展しない状況があることから、地域を区切った緩和を実施し成功事例をつくることで、全国的な構造改革へと波及させていこうとするものです。

2.構造改革特区の取組方針

 構造改革特区は、従来のように国があらかじめモデルを示すのではなく、地方自治体や民間の「自助と自立の精神」を尊重し、地方の特性を活かした「知恵と工夫による活性化」を目指すものとなっています。また「可能な限り幅広い規制を対象」とすることなどが取組方針として明記されています。なお、個別事業は地方自治体が責任をもって実施することとなっており、基本的に補助金などの財政支援は行われません。

3.これまでの推移

 2002(平成14)年6月に基本方針が閣議決定され、8月末までに地方自治体および民間事業者等からの提案が募集され、426件の提案が寄せられました。11月には10月に策定された推進プログラムを受けて、特区推進の基本方針、申請・認定等の手続、特区において実施できる規制の特例措置(93項目)等が明確にされました(「構造改革特別区域法案」)。

 そしてさらにこの取組を充実するために2003(平成15)年1月15日まで二次募集が行われて651件の提案が寄せられ、2月末までにその採否が決められることとなっています。

 政府では2003(平成15)年4月1日の施行を目指しており、同年夏にも特区第一号が誕生する見通しとなっています。 

4.地方自治体および民間からの主な提案内容とその対応

 第一次募集において提案の多かった分野には、以下のようなものがあります。地域活性化に向けた各自治体の期待の高さがうかがえますが、多くが「門前払い」あるいは「先送り」となってしまい、特例として規制緩和される法律にも、細かな条件がつけられています。現在でもあの手この手で対抗する省庁や業界団体との攻防が続いており、これらがどこまで経済活性化に結びつくかは不透明です。

【第一次募集において提案の多かった分野と特例措置】

分野(提案数)
概要(例)⇒特例措置
国際物流関連
(29)
通関・検疫業務の24時間化、民間企業による総合保税地域の運営等⇒臨時開庁手数料見直し/総合保税地域許可要件緩和/港湾施設の民間企業への貸付
研究開発関連
(69)
外国人研究者の招聘や、産学連携を進めるための制度整備を図る⇒国立大学の民間使用緩和/寄付金措置緩和/教員の時間内兼業の容認
環境・エネルギー関連
(43)
リサイクル資源を広域的に集積、廃棄物関連規制を合理化してリサイクルを促進⇒リサイクル対象品目拡大
異なる保安規制を導入し燃料電池の実用化に向け研究・実証実験等を実施⇒燃料電池車用スタンドの距離規制緩和
産業再生関連
(40)
コンビナート地域等での国際基準の保安規制、民間主体の雇用促進、電力自由化等導入⇒石油コンビナートレイアウト規制、保安規制見直し/特定者以外の事業範囲の拡大
農業関連
(94)
NPOによる耕作地の貸与、株式会社による農業経営など、多様な経営形態の導入⇒農業生産法人以外の農業参入容認
都市近郊地域等、都市住民の小規模農地保有
グリーンツーリズムのための農家による民宿や農産加工・販売施設等の経営を促進⇒市民農園開設主体拡大/諸法令の柔軟な対応
医療関連
(25)
外国人医師による治療、混合診療を実施
生活・サービス関連
(46)
公共施設民間委託、行政サービス民営化推進⇒公設民営等による株式会社の特別 養護老人ホーム運営参入容認
民間による幼稚園、保育所の一体的経営⇒幼稚園入園年齢制限緩和/幼稚園・保育所の一体的運用
教育関連
(44)
民間等多様な主体による多様なカリキュラム⇒指導要領によらない多様なカリキュラム編成/市町村負担による独自教員任用/教員免許授与手続きの簡素化/校地・後者の自己所有原則の緩和
観光・国際交流関連
(57)
外国人の在留期間延長や外国人向けサービスを可能とする⇒在留資格に基づく期間の延長、活動範囲拡大

※認められなかった規制緩和項目;ビザ無し渡航の特例/株式会社による学校経営/学校の範囲拡大/日本医師免許のない外国人医師の診療/看護士等による医療行為/海外で取得した薬剤師免許の日本での認定/幼稚園教諭と保育士の資格統合/民間会社従業員の自動車登録官/廃棄物からのリサイクル可能品目の除外/国内輸送を自国者に限るカポタージュ規制の緩和



 



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