1.モバイルとは
「モバイル(Mobile)」とは、移動式の、移動性の(もの)、といった意味の英語で、イギリス式の発音の言葉となっています(アメリカ式ではモービルとなります)。
以前は、コンピューターの世界に「モバイル」を取り入れたものとして「モバイルコンピューティング(Mobile
Computing)」という言葉が多く使われていましたが、現在では「モバイル」という言葉そのものが、携帯型パソコンと携帯電話を接続して移動中に情報の送受信を行うことや、情報携帯端末そのものを指す場合が多くなっています。
モバイルは、「いつでも、どこでも、自由に情報をやり取りしたい」といったニーズから生まれたもので、大量の情報が飛び交う現代社会で、必要な情報を自由に取り出しまた発信することのできる、重要なツールあるいは活動とも言い換えることができるものです。
1997(平成9)年を俗に「モバイル元年」と呼びますが、これはモバイルを始めるための通信インフラの整備が整い始め、通信機器自体も低価格で利用できるようになったことによります。
2.モバイルの実現形態
これまで一般的にモバイルの実現形態は、何らかの携帯端末等の情報機器と、携帯電話などの通信機器の2つを使って、電子メールの送受信やウェブへのアクセスによる情報入手などを行うというのが主なものとなっていました。
その主な分類と特徴は、以下の通りです。
(1)携帯端末などの情報機器
●ノートパソコン
会社でテスクトップパソコンを使っており、そのデータを持ち歩く必要のある場合や、電子メールなどで「ワード」や「エクセル」などの文書ファイルの送受信が必要な場 合に適したものです。他の携帯端末に比べて携帯性はやや見劣りしますが、近年では小型軽量化が進み、1kg をきるタイプも少なくありません。
但し小型化が進めば進むほど、CDやFDディスクが外付けになるなど、パーツは増える傾向にあります。また通信機器や接続するための通信ケーブルが必要となります。
●PDA(「ザウルス」に代表される携帯情報端末)
携帯性を重視したもので、電子メールもテキストレベルで十分といった場合に適しています。通信機器は別に必要となります。ただし近年では、個人情報だけでなく辞書や百科事典などあらゆる情報を持ち歩くためのツールとしての位置付けが高まっています。大画面を生かした取組みも進んでおり、将来的には、携帯テレビやビデオとしての発展も期待されています。
その他、モバイルギアなど、携帯性を重視しながらキーボード入力を可能にした(ただし通常のデスクトップパソコンとの互換性はないあるいは低い)携帯端末などもあります。
(2)通信機器
通信機器は、大きく携帯電話、PHSに分けることができます。
●携帯電話
携帯電話は移動中でも使用することができますが、回線速度が遅く料金が高いという難点がありました。しかし現在では、スピードも料金も大きく改善されています。
●PHS
PHSは回線速度が速く料金も安いといったメリットがありますが、移動中の通信には限界があります。ただし以前のPHSのメリットのほとんどを携帯電話も持つようになり、さらに携帯電話が急速に進化するに従って、その役割は大きく低下しています。
その他、情報機器をグレーの公衆電話(通称グレ電)に繋げて通信することもできます。特に、赤外線ポートを持ったグレ電などの回線品質には、定評があります。
(3)情報機器+通信機器
PHSや携帯電話と一体になったPDAで、携帯性にすぐれたタイプです。これは、携帯 の端末に電話機能を持たせたものと、携帯電話の液晶でメールを読むといった形態に分けられます。しかし現在、携帯電話の高機能化が進む中で、これらの分類がどのような方向に進むかは未知数です。
現在日本の携帯の普及台数は7500万台、そのうちIモードなどのインターネット・アクセス機能のある携帯電話(「ケータイ」とも呼ばれています)は6000万台を超えています。「モバイル」といえばケータイの利用を意味するとも言われ、その技術やサービスも急速に進歩しています。
第1世代のアナログ式、第2世代のデジタル式に次いで、現在は新しい通信方式による第3世代携帯電話で各社の競争が展開されています。通
信速度とプログラム容量が大幅に拡大したことにより、マルチメディアや電子商取引などさらに広範囲な分野への応用が期待されています。
またカメラ機能も現在ではほとんどのケータイに標準装備されるようになり、動画や立体写真、テレビ電話などのほか、画像データの様々な活用が進展しています。
文字認識やバーコードが進化した「2次元コード」などの読み取り機能が搭載されたものも登場しており、その可能性はさらに拡大しています。
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