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サプリメント

1.サプリメントとは

 「サプリメント(Supplement)」とは、補給、追加、補充などを意味する英語で、毎日の食事で不足しがちなビタミンやミネラルなどの特定の栄養素を補うための、薬以外の錠剤やカプセルのなどの形態をした食品のことを指します。
 現在、飽食の時代と言われながら、一方で栄養不足などによる生活習慣病が増え続けています。これは、大量の農薬使用や品種改良、様々な加工の結果、食品自体の栄養素が減少し、逆に添加物や農薬残留などの問題が増えたこと、運動不足や偏った食事、不規則な生活や仕事上のストレスなどの生活習慣が原因であると言われています。
 こうした事態を回避するのに有効なのが、サプリメントです。一般的な日本人の食生活では、3大栄養素(炭水化物、脂質、タンパク質)は十分に摂取されていますが、ビタミン、ミネラル、繊維質などは不足しがちであると言われています。特にカルシウムは、厚生労働省の提示する最低限栄養所要量に届かない状態にあります。
 ただし現時点で日本国内で販売されているサプリメントは、「栄養補助食品」とも呼ばれ、あくまで食品であり薬ではないことから、効用などについての表記はできず、用法や容量も定められてはいません。一方、脂溶性ビタミン(例:ビタミンA・E・D・K)などのようにとり過ぎると過剰症を引き起こすもの、特定の薬と併用すると副作用を起こすものなどもあります。ひとつの栄養素だけを多くとっても効果がないばかりか他の栄養素を欠乏させてしまう場合もあります。消費者は利用する前に各栄養素の働きや必要量などを知ることが必要です。
 なお、一般の医師や薬剤師は栄養についての知識はほとんどない場合が多く、栄養士などでも厚生労働省のだしている栄養所要量を基準(病気にならないための最低基準)とした考え方が一般的となっていることから、こうした知識には疎いと言われています。このような状況を受けて現在、厚生労働省の指針に基づき、サプリメントアドバイザー認定機構が発足しています。

2.米国等のサプリメント事情

 日本製のサプリメントは米国のそれより20年遅れていると言われています。米国でのサプリメントの昨年度の売上高は約2兆円で、日本国内(約7000億円)の約3倍にのぼります。競争も激しく、日本製のものに比べて効果の高いものが多いと言われています。
 米国ではDietary Supplementと言われるサプリメントが、その市場を急減に拡大したのは、1990年代に代替医療が注目されるようになってからです。米国には日本のような国民皆保険制度がなく、一般に病院へ行くことは大きな負担になります。そこで病気を予防する必要から代替医療が注目され、その中でサプリメント市場が育っていきました。
 市場が拡大するにつれて日本の厚生省にあたるFDA(食品医薬品局)も無視できなくなり、1994(平成6)年にDSHEA法(Dietary Supplement Health and Education Act:栄養補助食品健康教育法)が制定されました。この法律により、サプリメントは医薬品と食品の間に位置するものとして明確に定義され、科学的根拠に基づく情報開示ができきるようになって、市場を大きく拡大しました。
 なお、欧州ではEC(欧州委員会)によりサプリメントは明確に定義されており、多くの国では保険機能がある食品を医師や薬剤師が扱うことも多いようです。ラベルには使用目的、1回の用量、可能性のある副作用などが全て記載されるようになっているようです。

3.日本のサプリメント事情  

 現在日本では、医薬品(および医薬部外品)か食品という分類しかなく、サプリメントの地位は確立されていません。つまり「まがい物」を健康食品、サプリメントなどとして販売できる状況にあります。しかしこれらはあくまでも「食品」であることから、効果や効用を表記することはできず、もし表記したとすると、科学的根拠の有無に関わりなく、「無承認無許可医薬品」として「薬事法」違反となります。また主に医薬品として使用されている成分を含んだり、医薬品的な用法容量を表記した場合も違反となります。
 ただし一部の保険機能や栄養機能の表示を許可する制度として、2001(平成13)年4月から「保険機能食品制度」がスタートしました。これにより健康栄養補助食品は次のように分類されました。

保険機能食品

特定保健用食品
  (個別許可型)

科学的に体に有効な成分を摂取することで健康の維持増進に役立ち、特定の保険目的があることが厚生労働省の個別 の審査の結果認められた食品。効能を表示可。

栄養機能食品
 (規格基準型)

通常の食生活で1日の必要な栄養成分が取れない場合に、その補給、補完として利用される食品で、成分の含有量 が厚生労働省が定めた基準を満たしているもの。14種類のみ栄養素の機能を表示できる。
一般食品 その他。

 といっても、これは栄養成分機能表示ができるか否かといったことにとどまっているようです。現実的には、特定保健用食品として認定されるにはかなりの金額を要することもあり、商品の良否は表示の有無にほとんど関わらないと言われています。
 またこの他に「特別用途食品」がありますが、これは病人や高齢者、子供、妊産婦用など特別な用途に適するという表示を厚生大臣が許可した食品をいいます。「健康補助食品」としてJHFA(財団法人 日本健康・栄養食品協会)が認定しているものは、協会が設けた規格基準に適合するものについて認定マークの表示を許可したものです。



 



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