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インターンシップ

1.インターンシップとは

 「インターンシップ(Internship)」とは、国(文部科学省、厚生労働省、経済産業省)の定義によれば、「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行うこと」とされています。かなり幅の広い定義となっており、その具体的な内容は、1日の企業見学から数週間の企業研修体験、長期間の労働実践など、様々なものがあります。在学中に一定の職業体験をすることにより、より適性のある職業選択が可能になり、学校から職場への円滑な移動を図ることを目的としています。

2.推進の背景

 現在、経済の国際化、情報化の進展、産業構造の変化などに伴って、創造性や自主性などを備えた人材の新たな育成が重要となっています。企業内では能力主義の徹底が進むなど、従来の雇用環境が急速に変化し、採用活動においてもその変化は見られます。しかしその一方で、新卒者の離職率が3年で3割と、「雇用のミスマッチ」が多く見られ、この解消、激化する競争に生き残る「適材適所」などが求められています。こうした状況に対応するものとして注目されているのが、インターンシップです。

 日本では20年以上前から理工系の学部生(院生)を対象に、主にメーカーなどによる現場実習や工場見学が、教授やOBと企業とのつながりの中で習慣的に行われてきました。しかし現在注目されているインターンシップは、欧米の企業の採用慣行が日本にも影響を及ぼしているという面 が強いようです。特に米国では、8割を超す企業が何らかの形で経験的な教育プログラムを導入しており、新卒採用の最も有効な手法の1つとしてインターンシップが取り入れられていると言われています。近年、外資系企業の多くが日本の新卒採用に積極的になる中で、欧米でのインターンシップが日本の大学生の興味をひきつけ、それが日本の企業にも影響を与えています。

 なお政府としても、1997(平成9)年に閣議決定した「経済構造の変革と創造のための行動計画」でインターンシップ推進の方針を打ち出しています。同年、文部科学省、厚生労働省、経済産業省では三省連絡会が設置され、経済産業省でインターンシップ普及のために公的な支援(必要経費の一部補助等)を行っているほか、厚生労働省では推進のための各種研究調査等を、文部科学省では大学が単位 を認定するタイプのインターンシップを推進しています。


3.インターンシップへの期待 

 インターンシップの受入は、企業にとって業務や経費の面である程度の負担は避けられませんが、不適切な職業選択を減らし、明確な職業意識を持った学生を採用できる可能性が高くなるといったメリットがあります。また新卒者にとっては、職業意識を高め、適職選択を円滑にするのに効果 的であると考えられます。

 日本能率協会が2001(平成13)年に実施した、経済産業省関東経済産業局のインターンシップ事業(1都10県)に参加した企業115社と学生139人を対象とした調査では、企業側の導入目的は「社会貢献」が77%と最多で、「企業のPR」が51%、「新卒採用への期待」が34%を占めています。学生側の目的では、「社会体験をしたかった」が64%と最多でしたが、「単位を取るため」31%、「就職に有利」など多様化しています。

4.インターンシップへの期待 

 企業が独自にインターンシップを実施しようとする場合、そのプログラムを策定し受入体制を確立した上で、一般に次のような流れで実施することになります。

(1)告 知 :
大学就職部などの掲示板へのポスター掲示、就職情報サイトやインターンシップサイトへの情報掲載などにより、告知する。目的意識の高い学生を集めるには、アルバイトではなくインターンシップであることを明確に示すことが必要。
(2)応募受付:
応募用紙やエントリーシート、作文等を学生に提出してもらう場合が多い。
(3)選 考 :
応募が多数あった場合には、客観的な基準に基づいた選考が必要となる
(4)実 施 :
事故や事件が起こらないよう気を配り、学生が能力を発揮できるよう環境を整えて実施する。
(5)終了後 :
実施内容を自社のホームページに掲載するなど社内外に知らせ、自社の活性化やPRなどに活かす。

5.インターンシップの現状 

 2001(平成13)年度の文部科学省の調査では、全国の大学のうち4割を超す281校がインターンシップを授業科目として単位 認定しており、同年度には26000人近い大学生(院生含む)がインターンシップを体験したと報告しています。この調査は1996(平成8)年度から実施されており、この5年で倍以上の増加となっています。短大や高専についても実施率は飛躍的に伸びています。

 企業側の実施状況について全般的な動向を把握できる調査は現在のところありませんが、1999(平成11)年12月時点の厚生労働省の調査では、大企業の4割が導入済みとのデータを発表しています。また、(株)産労総合研究所が、任意に抽出した同社会員企業2621社を対象に実施した2002年度実態調査によると、受入実績のある企業は半数を超え、その9割が夏休み時期に、約5割が1週間超2週間以内の期間実施しています。内容は、日常業務のサポートが約7割、講義が約4割、報酬の支給は4社に1社が行っているということです。なお、就業体験を選考時に考慮するとした企業は18.5%となっています。



 



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