戦略営業とメリハリ〜ABC分析(つづき)
ABCの話に戻ると、こういうことです。顧客を売り上げの多い順にABCの3ランクに分けて、優先順位をつけて営業アプローチをかけよう!「…え?」と思われる方も多いと思います。いつもやっている…と。それで結構です。このように当たり前のことを徹底して行うことこそが実は1番難しいことで、例外をつくらないで優先順位づけを行うことで、驚くほど効率的かつ効果的な営業活動が生まれるでしょう。
優先順位をつけて行動するという考え方は正しいですし、わかりやすい方法なので、まずはこの使用法から始めていただいてよいのですが、さらに2段階発展した使い方があります。
1段階目は、売上げ以外の視点で優先順位づけをすることです。
つまり、売上ではわからない利益(粗利益・営業利益)でABC分析をしてみることです。売上げのABCと並べてみると以外にギャップがあることに驚くケースも少なくありません。売上げと利益の両方で上位にくる顧客が、現時点での優良顧客といえるかもしれません。
2段階目は潜在的魅力度でABC分析をしてみることです。自社のモノ・サービスを買ってくれる余地の大きさ(潜在購買力など)で、大きい順番にならべてみると、さらに優先順位のつけ方にメリハリが効いてくるはずです。見込み顧客の潜在購買力がずばりでている資料などはない場合が多いのですが、ヒアリングなどでコツコツ情報を蓄積すると相当精度の高い潜在購買力が見えてきます。全くの初期で情報が少ないときは、単純に顧客の売上高を潜在的魅力度と仮定してもよいかもしれません。
その他でも、成長率など、時系列でABCをすることも重要かもしれません。インターネットの創成期には、広告代理店にとってインターネット広告などは微々たる市場の大きさしかなかったため、全く重視していませんでしたが、このとき95年ころからの成長率を見てみるとおそらく広告売上高は数億円しかなくても、おそらく伸び率は1000%などといったレベルの成長度だったに違いありません。老舗の中堅広告代理店を追い抜いてスピード上場したサイバーエージェントや大手グループの日公などと、未だに従来の媒体しか取り扱わなかった伝統的で事業の拡大ができずに化石のような状態の広告代理店との違いは成長性という軸におけるABC分析が明確にできていたからといえます。
もちろん商品でABC分析をすることも有効です。売れ筋商品が何かを的確に知りAクラス、Bクラス、Cクラスの区分けをすることは重要ですが、それ以上にAクラス製品とCクラス製品の違いがどこからきているのかの理由を考えることがもっと重要でしょう。
次回は営業活動を担う様々な立場の人と、営業手段についてです。
←前のページへ
|