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講師紹介
グローバルタスクフォース株式会社

世界18カ国の主要経営大学院が共同経営する、35万人のMBA公式同窓生組織の日本支部。日本ではエグゼクティブサーチサービスに加え、雇用の代替としての非雇用型人材スカウトサービス「エグゼクティブスワット」を世界に先駆けて展開。多くのプロジェクト実績を持つ。 また、ビジネスリーダー候補の支援を目的に、WEBサイト「日経Biz GTF」を日経グループと共同で運営。著書に『通勤大学MBA』シ リーズ(総合法令出版)、『図解 わかる!MBAマーケティング』(PHP研究所)などがある。

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wednesday@bizdo.jp


 
■ 第21回
戦略営業プロセス4
〜フォローアップ〜
 
 

1.フォローアップの意味

 フォローアップは、提案が受け入れられた後に必要となります。提案が受け入れられてしまうと、安心して次のお客さんの営業に気持ちが切り替えがちですが、フォローアップは戦略営業プロセスにおいて、もっとも効率的に売上を増やすチャンスがある最重要行為の1つなのです。

通常企業は年間1割〜3割の既存客を失うといいますが、例えば、顧客維持に関するバイブルといわれる「顧客ロイヤルティのマネジメント」(ライクヘルド著、ダイヤモンド社)によるとこの顧客離反を5%少なくするだけで(顧客維持率を5%上げることで)、顧客が将来に渡って自社に貢献し得る売上の価値(顧客の正味現在価値:NPV)を35%(ソフトウェア産業)から95%(広告代理店業)も向上させるといいます。

 つまり、どうしても「トップ営業」をイメージすると、バリバリの新規飛び込み営業を思い浮かべますが、現実的には会社にとっても、営業担当にとっても既存のお客さんは確実に自社から離れていっているのであり、それを食い止めるだけでも新規開拓何件分もの実質売上分の価値があるのです。

 ここで注意が必要なことは、常に投資対効果の両方を検討すべきことです。つまり、ただ単にお客の話相手になって他社にリプレースされるのを防ぐ…などといったことは全くのナンセンスです。新規獲得以上の効果を期待するのですから、既存顧客でも優先順位をつけ、どの客に対し、どのような点で自社(自分)の優位性を維持し続け、勝負ができるようにするかを再確認する必要があります。

 前述のバイブルでも、2%の割引のために簡単に競合へ移り変わる顧客がいる一方、20%の値引きでも動かない顧客も存在する、といいます。常に、2%の割引で動く顧客は、自社が割引をしても、他社が1%でも安くすれば簡単になびいてしまう顧客なのです。戦略営業としては、20%の値引き提案が競合からあったとしても、自社に引き留めておけるだけの「付加価値」を認識しながら、自社(または自分)に忠誠心を持っていただける顧客層に優先順位をつけてフォローし、別の商品の提案や、既存の商品のアップグレードなどで顧客購買の継続的かつ規模的拡大を目指すことができます。

 また、ここでは落とし穴にも注意が必要です。

 よく聞く「顧客満足」と顧客維持につながる「顧客ロイヤルティ」とは大きく異なります。例えば、自動車ディーラーでは、顧客の90%が現在満足または非常に満足と答えているにもかかわらず業界の再購入率は30%〜40%といいます。また、他社へ乗り移った顧客の60%から80%が以前のアンケートで満足または非常に満足している、と答えていたといいます。優先順位をつけて顧客のフォローを行う時は、自分が普段考えているレベルや顧客が直接答える以上につっこんだ「深く、顧客の意思決定に通じるニーズ」を認識する意気込みが必要なのです。

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