開業届を税務署に出すだけ。これであなたも個人事業主。
■売上が100万円を突破し、所得税が発生!納税の問題…
就職を控えた冬、私はエンタテイメント系のサイトに張ったバナー広告で稼いだお金を計算してみました。すると、すでにその年の所得はバナー広告の収入だけで100万円を超えそうな勢い。当然所得税が発生することになります。その時点で初めて税金の事が心配になりました。しかし、私が持っている税金に関する知識はほとんどゼロ。納税の仕方さえわかりません。インターネットでいろいろ調べたりもしましたが、税金に関する言葉はどれも難しく、なかなか仕組みを理解できません。そこで、直接申告を行っている人に聞こうと、自営業者である両親に相談したのです。
■自営業の両親のアドバイスから開業届を提出!
両親が言うには、「所得が発生した時点で申告の義務が発生するので、今年発生する所得は税務署に申告する必要がある。それで稼いでいるのだから、開業届も出した方が良い」という事でした。そのアドバイスに従い、税務署に行き、開業届を提出することにしました。これが後の週末起業、ノーブルウェブ誕生の瞬間です。
届けを出した時点ではまだ会社員としてのお給料はいただいてなかったので、私の場合は週末起業の方が先に始まっていた、というちょっと珍しいケースになりますね。普通、これを読んでいる皆さんの場合は、すでに会社に勤めている方がほとんどだと思います。皆さんにとっても開業届を出すメリットは大きいですよ。
■開業届を出すメリット
開業届を出せば、週末起業で得た収入を本業とは別の独立した事業所得として申告することができます。これはつまり、勤務している企業からの給与所得と週末起業の事業所得を合算して計算する事ができます(損益通
算)。例えば、週末起業の事業が赤字で損失を出したとします。特に立ち上げたばかりの頃は週末起業といえども設備投資などの出費がつきものです。初年度は週末起業単体で赤字になることもよくあるケースです。そんな時、その赤字分を企業からの給与所得で相殺することができます。所得税を多く払いすぎている、と認識され、税金が返ってくるのです。ちょっとビックリですよね。
■開業届が受理されない場合もある
私の場合は特殊なケースで就職する直前に開業届を出したため、税務署の手続きは驚くほど簡単に済みました。ですが、すでに企業にサラリーマンとして勤めている方の場合、税務署が開業届を受理してくれない場合があるようです。私の週末起業家仲間も何人かは受理されませんでした。これは税務署側が「給与所得を得ている立場がその他の所得を得た場合、雑所得である」という考えがあるためです。その場合は、しばらく雑所得として週末起業を続けてみてください。そのうち週末起業の収入が安定し、継続して収入があると見込まれた後、改めて開業届を出せばよいと思います。そんなに焦る必要はありません。私の元に「事業を始めるにあたって、開業届は提出しなければダメなの?」という質問がよくありますが、それはNOです。開業届の存在を知らずに事業を始め、後から開業届を出す例もあるくらいです。とにかく始めたばかりの頃は、まず継続した収入を目指して頑張ってください。手続きはその後でも十分間に合いますよ。
■開業届を出した後の準備
話を私のケースに戻します。開業届を無事に受理された私は、個人事業主として事業所得の申告義務が発生しました。そこで事業とプライベートを分ける必要があるわけです。これまでプライベートの銀行口座に無秩序に入金されていた収入を整理し、ノーブルウェブ専用のものを作りました。ノーブルウェブとしての収入は、その口座で別管理した方が分かりやすいからです。これは銀行に開業届の証明書と身分証明書を持って行くと、屋号がついた銀行口座が簡単に開設できます。「ノーブルウエブマツバラノブヨシ」という名義の口座を持つだけで、身の引き締まる思いをしたものです。口座開設と同時に週末起業であるなら何かと便利であろうと、インターネットバンキングにも申し込みました。これは時間拘束がありなかなか銀行に出向けない週末起業家にとって、今や必須のサービスであると言えます。現在も出入金管理はこのインターネットバンキングに頼りきりです。
■納税の問題はサポート機関にお任せ
開業届を出し、口座を開設しましたが、納税の素人である事は変わりありません。納税に関してまったくの初心者の私は、両親のすすめで地元の杉並青色申告会にも入会する事にしました。青色申告会とは、地域を管轄する税務署につき1つずつ設置されている納税団体です。月々わずかな会費で納税に関する悩みや質問に対し、親身になって相談に乗ってくれます。本来、地域の商店や自営業者が利用するケースが多いのですが、週末起業家とて立場は同じ。有効活用しましょう。もちろん、事業が大きくなって法人化すれば税理士に依頼するようになるかもしれませんが、個人事業の場合は青色申告会で十分カバーしてくれるはずです。もっとも、税に明るい方は入らなくても大丈夫だと思いますが。
余談になりますが、この杉並青色申告会が私にとって、初めての週末起業のお客様であることは第3回でご説明した通
りです。
就職を控えているにも関わらず、開業届を出し、事業所得が発生した個人事業主として申告をする。私自身も何か変な状態だなと思いましたが、当時の私は収入が発生しているので仕方がないと割り切って考えていました。もちろん、就職した後は給与所得が発生します。このように、この開業届の提出こそが後で無意識のうちに週末起業の形を作り上げていったのです。
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