テストの利点が分かったとしても、やっぱり日本語としてはあまり心地良い語感ではないようです。しかしテストをしなければならない…。
私が育ったダイレクトマーケティングの世界では、テストは必須です。それは効果が明瞭に出てしまうのでごまかしが効かないからです。
また、私だけでなく、ダイレクトマーケティングをやっている人間はこのテストの重要性を肌で覚えています。
前回お話ししたとおり、農耕民族である私たちにとってはとても難しい考え方なので、私も、
「小規模実行プログラム」
と言ってみたりと、言い方を工夫したものです。
■正しい並列試行
さて、並列試行の重要性はご理解いただけたかと思います。今後ニュースやサッカーの試合、アメリカンフットボールの試合、欧米の歌手のデビューのさせ方など、注目してみてください。彼らは自然とそうしています。
どんなに市場調査をしたとしても、どんなに裏づけ資料をつけても、仮想の世界はあくまでも仮想の世界です。最近官庁の杜撰な需要予測が非難されていますが、あれとて、私は彼らが特殊なのではなくて私たちに共通するものではないか?と思います。
もちろん、このようにエラソーに言っている私でさえ同じ気質を持っています。
しかしテストは現実の世界です。
まずは常日頃から、シナリオAの場合、シナリオBの場合、シナリオCの場合…と並行で考える癖をつけてみましょう。前回の健康食品の例にように、もし並列試行でなければとんでもない市場を逃していたわけです。
IT系のイベントを主催する会社が集客のプロモーションをやろうとしていました。
経営者層からIT系の雑誌購読者を中心にDMを出しました。
そのとき、細かくセグメントをしました。
(説明をシンプルにするため、地域特性などの考慮は排除してあります)
| ターゲット |
抽出条件 |
使用するリスト |
結果
|
| 経営者 |
最近10年間に設立した会社の経営者 |
企業経営者情報 |
× |
| 売上30億〜50億の企業 |
企業経営者情報 |
◎ |
| ビジネス系雑誌で経営者 |
雑誌購読者 |
○ |
| 一般
層 |
有料企業役職者IT系売上上位
3000社 |
役職者情報 |
○ |
| IT系雑誌購読者製造業限定 |
雑誌購読者 |
× |
|
ここでは、最も良いと思われるものを抽出しました。
しかし、こういう条件抽出をしている会社は、私の知る限り、まず例外なく、DMをやる方法がなくなっていきます。シュリンク状態に陥ります。
これは一見テストをしているようですが、正しくないテストの方法です。並列試行のようですが、直列試行です。
直列試行をしてしまうと、方法はどんどんと限定されていきます。しかし並列試行をしていくと方法はどんどんと増えていきます。
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