■ダイアログ −顧客との対話が作り出すマーケティング
私たちが今求めているのは、顧客との対話、ダイアログです。ダイアログをベースにして考えていくと、今世の中で起きていること、そして私たちが為すべきことが見えてきます。これまでマーケティングの世界ではクリエーティブというのがあります。要するにTVCMを作ったり、新聞や雑誌広告、場合によっては折込広告、DMなどのコピーやらデザインやら表現をしていくことです。
この広告の世界にもこれまでのようなただ単にきれいなイメージを作ったり、というのはさすがに減ってきました。芸術的なものよりも、売り上げにつながるものであることを企業側が求めるようになってきたからです。今ではフリーダイヤルやURLを表記するのは当たり前のことですし、広告表現も「あなたにとってどのようにメリットがあるのか?」ということを訴求するようになってきました。
しかしこれだけではまだまだダイアログでありません。おそらく広告表現を制作する人たちは、ダイアログを作り出すためのきっかけとなる、フリーダイヤルはURLへ導くまでの表現まではこだわっていないことが多いはずです。顧客からの資料請求があればそれに対してどのような応対をすべきなのか?取り急ぎ携帯電話を使って返答すべきなのか?クレームがあった場合はどうするべきなのか?良く買ってくれるるお客様への対応はどうするべきなのか?
こうしたことをすべて考えていってダイアログが成立します。前述したように、このダイアログは、大量に、かつ、ひとりひとりにというものを実現してくれます。
■まずはダイアログづくりから…
私がこの連載で述べたかったことはこの言葉につきます。
どうもこれまでの方法ではうまくいかない、お客様ひとりひとりが求めるものを提供しなければダメだ。とは恐らく多くの方々が肌で感じることでしょう。DRMだとか、ワントゥワンだとか、CRMだとか、データベースだとかと、難しく考える前にまずは、いかにして顧客とのダイアログをつくっていくか。ここにフォーカスをしてみてください。そうすると何をしなければならないのか?自然に見えてくるはずです。確かにダイアログというのはマーケティングの世界では真新しい概念です。しかしそれを私たちは江戸時代、明治のころからすでにやっていたわけです。未経験だからだと恐れることはありません。ただ単に顧客数が異なるだけのことです。昔なら紙の帳面に記しておけばよかったのが、今はコンピュータに入れておかなければならない、たったそれだけのことです。
マーケティングは生き物だと私は思います。マーケティングほど時代によって考え方を変えていかなければならないものはありません。なんたった背景(=前提条件)が異なるのですからそれまでの方法が通用しなくなるのは当たり前なんです。これまで習ったマーケティングの基本を捨て去る勇気だって必要です。
しかも今は時代の大きな転換期。これからの方法を作るのは我々の世代だ!という気概を持ってもいいのではないでしょうか?
■結びとして…
私ごとで恐縮ですが、私もここ数年の不景気の波に飲み込まれて大変な思いをしてきました。しかし今景気が回復していく中で、目先のことだけではなく、「近未来のこと」に目を向けることができる余裕が少しばかり出てきました。
これからのマーケティングはどうあるべきか?私のような若輩者が語るのはとても僭越だったのですが、この連載を書くにあたって過去のことを調べたり、今起きていることを調べたりと、今後を示唆する事柄をつづっていくことはとてもいい機会でした。
これからの時代を作っていくのは私たちの世代です。そして私と同じ世代の人たちがこれからビジネスの世界の中心を担っていきます。これまでの方法は過程として大切なものであったのは確かですが、そこに甘えることなく、次のモノを作っていく使命があるように思えます。
私はすでにDRMの教材づくりや研修などを行っています。そんな私にとっても、この連載に取り組むことはチャレンジでもありました。そのため、文章がままならない点、おかしな点もあったかと思います。連載はこれで終了しますが、私のこれからの時代のマーケティングを追求していく旅はこれからスタートするのだと思っています。
だから、私は決して定説を皆さんにお伝えしたのではありません。そんなこと、できるはずもありません。多種多様で、奥の深い、そしてこれからビジネスの中心をになっていく私たちひとりひとりが、これから為すべきことを考えるきっかけになれば、と思いました。
「近未来マーケティング」ははるか未来のことではありません。今、読者の皆さんが目の前にしている課題を解決するものとしてこの3ヶ月間お届けしてまいりました。この連載が少しでも皆さんのお役に立てば幸いです。
半年間、このつたない連載におつきあいいただき、心より感謝申し上げます。 本当にありがとうございました。
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