2回にわたり消費者調査の手法として定性調査、定量調査に分けて説明してきた。今週はこれらを踏まえて調査設計の手順と留意点について説明する。
実際の調査では、調査の規模や性質にもよるが定量調査と定性調査をミクスして行うことが多い。調査のミクスの仕方やプロセスの組み方にこれといった決まりは無いが、もっともオーソドックスなパターンを1例に説明していく。
まずはリサーチの第1ステップは与件整理である。その目的は課題を明確に することだ。あなたがマーケティング担当者であれば他部署からオリエンテーションを受けるだろうが、そのオリエンテーションはまとまっていなかったり、漏れがあることが多い。そのため、与件を重複の無いように整理しなおし、さらに不明点をヒアリングし、課題を相手と共有する必要がある。
そして、第二2ステップが、仮説と目的の設定である。ここでまず行うのが2次データの収集、分析である。2次データとはオープンデータと呼ばれる各種機関の公開データ、及び自社の過去データ、(例えば、トランザクションデータのサマリーや、過去の調査データ)を指す。
予算があると、つい闇雲に新たなリサーチを行ったりしがちである(その 方が仕事をやっているような感覚に陥りやすいし、上司もタスクをこなしていると見てくれるという事情もあるだろう)。
しかし、真に費用対効果に留意するなら、まずは念入りにこの2次データを 収集し、分析することである。そうすることにより仮説が立てられ、その裏づけや、不足のファクトに気付くはずである。併せて自ずと、それを補うための リサーチ内容や手法が抽出されるはずである。
そこまで洗い出されたところで、実際にリサーチを行うために、専門会社へ のディレクションを行う。これが第3ステップになる。
【注釈】
●トランザクションデータ
顧客がどのような注文や購買を行っているのか、という取引データのこと。商 品・サービスの購買パターンから顧客の考え方を分析するのに使う。
●サマリー
短時間で内容を把握してもらうために論文や企画書、レポートなどを要約したも ののこと。金融マーケットの要約をマーケット・サマリー、ビジネスプランの要
約したものはエグゼクティブ・サマリー。
ここまで済んだら、次は専門会社へのディレクションとなる。内容はオリエンテーションを行い、実施企画書、見積書を提出させ、精査を行う。
オリエンテーションを行うにあたって決めなければならない内容は、上記で設定した目的に沿った、
である。もちろん、これらの企画をリサーチ会社や間に入る広告会社、コンサルタントが行うことも多いのだが、それらを正しいものにするためには、担当者のコミットメント意識が重要である。
最後は実査である。 実査はリクルート〜調査対象へのオリエンテーション〜データ収集〜集計〜分析〜解釈という手順で行われる。
- 与件を重複の無いように整理しなおし
- 不明点をヒアリング
- 課題を依頼者と共有
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- 二次データの収集、分析
- 仮説、目的設定
- 不足データの把握
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STEP3 専門会社へのディレクション
1st オリエンテーション
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- リクルート
- 調査対象へのオリエン
- データ収集
- 集計
- 分析
- 解釈
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〔参考資料〕
調査費用(概算も概算)
◇ 定性調査
・グルイン(FGI)1セッション 30万〜60万
・デプスインタビュー(DI) 1セッション 5万〜10万
※ セグメントの難易度(例えば、主婦というセグメントと、高級スポーツカーユーザーというのではリクルートの難易度が大違い)モデレーターに要求されるスキルによって大きく異なる。(例えば、「ガム」というテーマと高度なバックグラウンドが要求される「ITの新サービス」等では大違い。)
◇ 定量調査
・ 面接 一件あたり 0.8万円〜1.0万円
・ 電話 一件あたり 0.2万円〜0.4万円
・ 郵送 一件あたり 0.4万円〜0.7万円
・ パネル一件あたり 1万円〜2万円
※これも、設問の難易度によって大きくレスポンスが異なり、翻っては値段の差につながる。
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