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講師紹介


藤田憲一
(ふじたけんいち)

1970年生まれ。ダイレクトマーケティング広告会社、大手広告会社、シンクタンクを経て、現在(株)JMARCH取締役CEO(女性サイトとしては国内最大級の書込数を誇るコミュニティを運営)、(株)ニューズウォッチ情報事業部長(東芝、電通、三井 物産、凸版、ニューズエッジ、新規事業投資の6社のJV。ニュースクリッピング。国内2位の検索エンジンフレッシュアイの運営を行う。)、(株)NCI代表取締役社長 (テキストマイニングを用いた戦略コンサルティング事業を行う)に就任。
主要著書
驚くほどマーケティングが身につく本(中央経済)/よくわかるCRM(日刊工業新聞)/テレマティクス(日刊工業新聞)



【質問はこちらまで】
oldcolumn@bizdo.jp


■藤田憲一公式サイト■


 
■ 第13回
 消費者調査、マイニング〜消費者を知る手段〜5  
 

 今回は、5回続いたシリーズの最終回である。 その締め括りとして、私の専門分野の1つでもあるテキストマイニングについてお話する。 前回の講座では以下のことを述べた。

  • 消費者調査の課題を克服すべく新たな取組として登場、進化してきたのがデ ータマイニングであること。
  • マイニングにより、消費者個々へ視点をあてることが可能になったことで、個々の消費者が重要視されるようになったこと。
  • マイニングのもう1つの手法。テキストマイニングが生まれてきた背景も、この消費者個々への視点と無関係ではない。

 前回の最後にお話したとおり、今週はテキストマイニングが生まれてきた背景 が、この消費者個々への視点と無関係ではないということからお話する。

 データマイニングにより個々の消費者に視点がフォーカスされるようになった のは明らかである。しかし、そのような個々の消費者にフォーカスをあてて行く流れの中、消費者重視といいながら消費者を集計単位として捉えるデータマイニ ングはいかがなものか?という主張が散見されるようにもなった。(例えば、私は「藤田憲一」という個人では無く、「30代男性」という集計単 位として扱われる。果たして、これを「個人」として「顧客を扱っている」と言え るのか?という主張である。)  

 しかし、実際には30代男性にもかなり多様性があり、どこかでまとめないと 分析ができないのも事実である。また、数字として測定できる事柄には限界がある。数字にすることで数値化できない微妙なニュアンスを取りこぼしてしまう。そういった課題を克復するために登場、進化してきたのがテキストマイニングで ある。

 テキストマイニングとは、データ等の「数値」ではなく、「顧客の生の声」等の、テキストデータを分析するツールである。メルマガの復習をすると次のようになる。

データマイニングの課題

消費者を集計単位(例えば、筆者なら「30代男性」とか…)
として捉えざるをえない。

実際には30代男性にもひじょうに多様性があるが、
どこかでまとめないと分析が出来ない。

数字として測定できる事柄には限界がある。

数値化できない微妙なニュアンスを取りこぼしてしまう。

そういった課題を克復するために登場、
進化してきたのがテキストマイニング

 当初、テキストマイニングツールは、ナレッジマネッジメント(KM)用の分類系のものが主流であったが、最近では、マーケティング用途の分析系のものに注目が集まっている。
 分析系のテキストマイニングツールは主にコールセンターのクレーム分析等に使われており、新たな試みとしては、それを商品開発やマーケティング戦略自体の策定に使おうという動きがある。
 また、その情報の取得場所も自社のコールセンター等の社内データだけでなく、社外の有名コミュニティーサイトから取得しようというビジネスも動き始めている。(ちなみに筆者はこの手のサービスを恐らく最も初期(約2年前)から始めていると思う。よろしければ以下に私がサービス・メニューの開発及び、この手法を使ったコンサルティングを行っているテキストマイニング関連サービスのサイトを掲載するので、ご参考にして頂ければと思う。) http://www.trueteller.net/kuchikomi/kdc/index.html

 では、テキストマイニングにより具体的には何が捉えられるかだが、以下のものが考えられる。

  • 消費者の価値観
  • 製品あるいはブランドとの結びつき具合
  • 日常の製品あるいはブランドの使用シーン
  • 本音

 これらは数値ではなかなか捉えにくいものであろう。こう見ると、テキストマイニングは旧来からの伝統的調査手法を否定するものと誤解される気がする。しかし、テキストマイニングは決して、旧来からの伝統的調査手法を否定するものではない。最もベストなのは、テキストマイニング等の新手法と定量調査を連携することである。例えば、定量調査を行い、その結果を十分読み込んだ上でその調査結果がなぜ出てきたのかをテキストマイニングによる定性調査のデータで検証する。その逆にテキストマイニングによる定性調査の結果から深く掘り下げ、数値で把握すべき項目のアタリをつけるという手法も考えられる。

【データマイニング登場、進化の背景】

定量調査を行い、その結果を 十分読み込んだ上でその調査結果がなぜ出てきたのかを テキストマイニングによる 定性調査のデータで検証。   テキストマイニングによる定性調査の結果から深く掘り下げ、数値で把握すべき項目のアタリをつけるという手法




定量調査で拾えきれない数値の背後にある心理を読み取り、
精度の高い「コンシューマーインサイト」を行う


 つまり、テキストマイニングは伝統的な調査を否定するものではない。 それを補足して「創造的な消費者調査」を目指すものである。 例えば、これまでは「合理性」と「創造性」、「IT」と「人間の直感力や洞察力」は相反するものだと思われていたが、それらを融合し、シナジーを生む新たなツールがテキストマイニングツールだといえる。

 

 



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