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講師紹介


藤田憲一
(ふじたけんいち)

1970年生まれ。ダイレクトマーケティング広告会社、大手広告会社、シンクタンクを経て、現在(株)JMARCH取締役CEO(女性サイトとしては国内最大級の書込数を誇るコミュニティを運営)、(株)ニューズウォッチ情報事業部長(東芝、電通、三井 物産、凸版、ニューズエッジ、新規事業投資の6社のJV。ニュースクリッピング。国内2位の検索エンジンフレッシュアイの運営を行う。)、(株)NCI代表取締役社長 (テキストマイニングを用いた戦略コンサルティング事業を行う)に就任。
主要著書
驚くほどマーケティングが身につく本(中央経済)/よくわかるCRM(日刊工業新聞)/テレマティクス(日刊工業新聞)



【質問はこちらまで】
oldcolumn@bizdo.jp


■藤田憲一公式サイト■


 
■ 第17回
 顧客視点、IT時代のマーケティング その4
 CRMを取り巻く考え方
 
 

市場シェアより顧客シェア〜CRMのキーは顧客を差別すること

 先週、「顧客を維持することがいかに重要か?」更には、それだけでなく、「優良顧客に育成することがいかに重要か?」を述べてきた。それはなぜか? CRMの目的が「顧客価値の最大化」であるからだ。

 今週は、まず、このCRMの目的に戻ってみる。では、顧客価値最大化のために最も大事なことはなんだろう?答えは…それはいうまでもなく、「顧客を差別する」ということである。

CRMの目的=「顧客価値の最大化」
顧客価値最大化のために最も大事なこと=「顧客を差別すること」

 こんなことを言うと、「ちょっと待てよ。お客様は神様だ。と言う言葉がある。第一、客を差別するなどけしからん。」と言う方もいるだろう。しかし、果たしてそうだろうか?「顧客を差別する」ということは、結果的に「顧客を公平に扱う」ということである。間違わないでほしいのだが、公平(=フェア)に扱うのであって、平等(イコール)ではない。公平をきするため、逆に平等を排除(=差別)するのである。

CRMは顧客を平等(イコール)ではなく、公平(=フェア)に扱う

 優良顧客とは、ロイヤリティーが形成された客である。一般的に店への思い入れが強い客は、当然、期待も高い。その優良顧客の期待に応えるために、顧客を識別氏、優良顧客を優遇することが非常に大事になる。そもそも「顧客を差別する」ということは差別される「非優良顧客」にとってよくないことなのだろうか?例えば、買えるわけもない不相応な高級品の情報を度々DM等で送りつけられることは「普通の人」にとってわずらわしいことでしかない。それより、それらの情報は適切な人に届けられて方がいいに決まっている。1度しか来たことのないレストランで得意客扱いされても「誰かと勘違いしているんじゃないか?馬鹿な店だ。」と評価を落とすだけだろう。

 先程も述べたが、優良顧客とは顧客ロイヤリティーが形成・維持されている客である。顧客ロイヤリティーとは顧客とのリレーションにより得られるものである。当然、それにはコストがかかる。マス・マーケティングは無差別に一様な情報を伝達する点が非効率だという意見があるが、客1人あたりのコストが高いリレーション形成を全ての客に行うのでは、マス・マーケティングよりはるかに効率の悪いマーケティング活動になってしまうだろう。つまり、CRMは、リレーションによる顧客ロイヤリティー形成を、それぞれの顧客の優良度合に応じた形で行うものである。つまり、場合によっては、顧客を切り捨てるケースもありうるわけだ。(実際はコストをかけないだけで切り捨てないのであるが…)

 しかし、そうすると「市場シェアが下がるのではないか?」というご意見が出てくるだろう。その通りである。CRMでは市場シェアは重要視しない。CRMで重視するのは顧客シェアである。顧客シェアとは、市場シェアがたくさんの人に商品を売ることを追求するのに対し、1人に何回も買ってもらうことを追求するものである。利益に貢献するという点では、1対5効率からもパレートの法則からもどちらが有利かは明らかであろう。

 

 



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