コミュニケーションは顧客とのリレーションを形成・維持する手段である。 では、顧客とのリレーションを形成・維持するために、どのようなアプローチでコミュニケーションをするべきなのか? この「いかに顧客と良好なコミュニケーションを行うか?」のキーになるのがブランドである。 製品には製品本来の機能である「有形価値」以外に「無形価値」がある。
ブランドを定義する方法の代表が、このように「有形価値」と「無形価値」に 分け、「無形価値」の代表的なものがブランドとする方法である。
「 有形価値」の管理は品質を高める等、管理するのが容易であるが、「無形 価値」の管理は大変であることは想像がつくだろう。この管理の難しい無形価値であるブランドを管理する活動が近年、とみに耳にする「ブランディング」である。しかし、一般的に使われているこの「ブランドを管理する」というのは、ある意味、意味不明の言葉である。皆さんはブランドの価値を高める活動=「ブランディング」と覚えておけばいいだろう。
さて、そもそも、なぜブランディングは近年、注目を浴びるようになったのだろうか?その答えは、「各商品間の機能、性能の差が、技術の発達、成熟した現代では ほとんどなくなったから」である。 つまり、消費の決め手になるのは、有形価値よりむしろ無形価値なのである。
そして、もう1つ重要なブランドの効用が「価格競争力を排除する効果」である。例えば、缶コーヒーは120 円、他のスタンドコーヒーショップなら100 数十円ですむところを、スターバックスやタリーズでは300円のお金を払わせることができる。ブランドは「ブランドイメージ」と「ブランド経験」の2つの要素で成り立つ。ブランドイメージとはいわば「顧客との約束」である。そして、このブラン ドイメージという「約束」を実行するのが「ブランド経験」である。顧客とのリレーションは、「ブランドイメージ」という「約束」を「ブランド経験」を通して「実行」し、それにより、更にブランドイメージを高め、また、その高まったブランドイメージ(=顧客の期待)に応えるという繰り返しにより築かれるものである。
ブランドイメージというものは高ければ高いほどいいが、その「約束」が叶 えられなかった時の生活者の怒りは大きい。
また、イメージの高い分、ブランド経験というハードルも高くなる。 例えば、スターバックスやタリーズはイメージの高い分、値段も高いが、その雰囲気や味がファーストフードでは満足されるレベルでも、スターバックス やタリーズでそのレベルで顧客は怒るだろう。
そういう意味では、ブランドは「無形価値」だけでなく、「ブランド経験」に おいて「有形価値」の要素も重要になるのだ。
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