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講師紹介


藤田憲一
(ふじたけんいち)

1970年生まれ。ダイレクトマーケティング広告会社、大手広告会社、シンクタンクを経て、現在(株)JMARCH取締役CEO(女性サイトとしては国内最大級の書込数を誇るコミュニティを運営)、(株)ニューズウォッチ情報事業部長(東芝、電通、三井 物産、凸版、ニューズエッジ、新規事業投資の6社のJV。ニュースクリッピング。国内2位の検索エンジンフレッシュアイの運営を行う。)、(株)NCI代表取締役社長 (テキストマイニングを用いた戦略コンサルティング事業を行う)に就任。
主要著書
驚くほどマーケティングが身につく本(中央経済)/よくわかるCRM(日刊工業新聞)/テレマティクス(日刊工業新聞)



【質問はこちらまで】
oldcolumn@bizdo.jp


■藤田憲一公式サイト■


 
■ 第33回
 マーケティング実践ゼミ5  
 

 さて、先週まで、オリエンをする際の心構え Look forward, think before. Pass & go, meet the ball. の話をしてきた。今週はもう少し具体的な話をしていきたい。

 オリエンを行うにあたって留意する点をいくつか上げていく。もちろん、本来、オリエンに「ここまでやればいい」という範囲は無い。これから話をすることを必須項目と考える必要も無いし、逆に、これだけやれば十分と考えるのは大きな間違いである。あくまで、いろいろなオリエンを聞いて一般的に注意すべき点を羅列しただけであることをご理解頂きたい。

 まずはそのオリエンに具体性があるかどうかを検証していただきたい。例えば、特徴。 特徴も「定性」、「定量」、両面で把握することが重要である。「定性」というのは、一言で特徴がわかるということである。「定量」というのは、それを数値で裏付けるということである。例えば、業種にしても『食料品を販売する準大手の小売業』というのでなく、 定性的には『若干、高級食材にシフトし、都心立地に特化した準大手のスーパーマーケットチェーン。売り上げは伸びているが、その伸びが鈍化している』とし、定量 的には『普及食料品の単価が一般の小売業比○○であり、直前3期の売上は○○で、昨期は○○である』という具合である。
 また、施策を指示するにあたって、『競合状況』『市場状況』が抜け落ちている例がひじょうに多い。

 『競合状況』に関しては、例えば、一般的には同じカテゴリに分類されるビジネスソフトのツールでも、カテゴリ全体の競合と、より狭い範囲の競合では違いがあるはずである。この辺りは一般には余り違いが認識されていないことが多く、この辺りに触れていないと、オリエンを受ける側が十分にその内容を理解できないケースが想定される。

 『市場状況』に関しては、売上が伸びているといっても、市場全体が伸びている場合と、市場が下がっている状況で伸びているケースでは大きく状況が異なる。この辺りは意外なほど触れられていないケースが多い。また、この辺りも業界の特殊事情に言及されていないと、オリエンを受ける側が十分にその内容を理解できないケースが想定される。

 例えば、ある市場は縮小しているが、より狭いカテゴリは伸びているようなケースがよくある。これも、受注側に市場状況の把握を丸投げで任せた場合、間違った認識による前提で業務を進められる恐れがある。

 また、競合状況や市場環境によっては競合に関して、コンフリクト(衝突)よりシナジー(相乗効果 )を期待できるケースも少なくない。 この辺りも十分に伝達しないと、一般的には競合はコンフリクトと捉えられがちである。

 また、肝心のミッションに関しても 『なぜ?』『何を?』『目指すのか?』そして、『その課題は?』ということが全く見えてないことが多い。この辺りは最低限、「正確に把握させる」ことが重要である。

 さらには、施策のオプション(選択肢)を具体的にする場合、その『メリット』『デメリット』を提示したほうが、先方の認識違いを防止できる。もちろん、これまで述べてきたことをガチガチに固める必要もない。 あくまで、参考資料、参考意見として提示して、受注側の意見を聞くこともいい方法である。その場合、闇雲に受注側に予見を整理させるより、いい予見があがってくることが多い。

 来週は、この続きをお送りする。 お楽しみに。

 

 



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