今週も先日、行われた第1回公開ゼミの出席者の作品を添削しながら、オリエンの仕方について解説する。
メルマガでも紹介したが、今週は、中小企業診断士等、国内外のコンサルタントとしてとるべき難関資格をあらかた保有している優秀なコンサルタントのK氏の作品を課題として見て行く。メルマガでも述べたが、資格は有するが、実務経験の無いという方は、同じような特徴がある。したがって、そういう点に早く気づき、補えば、もともと頭のいい方々ばかりなので活躍できるはずである。メルマガでも述べたが、以前は資格等の肩書だけで顧問的な仕事があったが、今は結果が求められるシビアな時代になったという事情もあり、特にその辺りをシビアに認識することが今後独立系のコンサルタントには求められるだろう。K氏の場合も、資格はあるが、実務経験が無いという点を謙虚に認識し、更なる自身のブラッシュアップを目指して、この講座に参加したとのことだった。
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K氏の課題
◇A社・概要
●業種
・タオルを販売する卸売中小企業
●環境変化とA社の対応
・バブル崩壊後、景気の低迷によリ取引先中小小売店が衰退し、
売上が激減した。
・さらに、メーカーによるインターネットを通じた直販が一般化すれば、
「中抜き」される危険性がある。
・そのため、小売販売の方向として、インターネットショップの可能性を探ることにした。
※一般にタオルは低関与品であるが、インターネット販売に向いているか?
向いていないならば、どのようなタオルを販売すればよいか?
※I社がインターネット販売を展開すると、取引先中小小売業と
競合する可能性がある。
競合を避けるために、どのように商品を差別化すればよいか?
●インターネット販売
・ホームページを公開しても、アクセス回数も
売上も伸びない状態が続いている。
ホームページのコンセプトが不明確で、
必ずしも魅力的でないことが原因であり、
抜本的なリニューアルが必要である。
※どう改善すればよいか? 尚、参考資料として、
以下のデータを提供する。 (参考資料:インターネットショップに対する不満)
研修頻度は1月に1回。1回5日間で行う。
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理 由
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回答率
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| サイトへのアクセスが少ない |
54
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| 受注、来店が少ない |
44
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| 問い合わせが少ない |
27
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| 運営コストが大きい |
23
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| 運営の労力がかかりすぎる |
21
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| 苦情処理が大変 |
2
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| その他 |
9
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さて、先週まで、この課題についてどういう指導を行ったかはメルマガでの要約、あるいはバックナンバーを参照いただきたい。今週はその続きである。
まずは…売り上げが激減している上に、メーカーによるインターネットを通じた直販が一般化すれば、「中抜き」される危険性がある。そのため、小売販売の方向として、インターネットショップの可能性を探ることにした。という部分にメスを入れる。
この部分の問題点は 「なぜ?」が弱く、「それを受けて、何を目指すのか?」 また、「その際の課題は何なのか?」という部分あるいは、メリット、デメリットの整理が十分でない点である。まずは、「なぜ?」の部分、これには、
・売り上げが激減した。
・メーカーがネット直販をすれば「中抜き」される可能性がある。
という理由が述べられているが、イコール「インターネットに参入する」というロジックが弱いのはお分かりであろう。それは、「ネット参入で何を目指すのか?」に触れられていないのが1つ目の理由である。
例えば、売り上げが減ったから、補填したいのか? 既存のビジネスと同じ商品ラインをネットでも併用するだけなのか?新しい商品ラインをネット用に作るのか?といったことに触れられていない。 更には、ネット直販で中抜きされるから、自社もネット直販に参入するというのは、全くロジカルでなく、解決策にも何にもなっていない。
上記を整理したら、次に足りないのはメリットの整理である。デメリットは、
・インターネット販売を展開すると、取引先中小小売業と競合する可能性がある
と提示されているが、メリットがわからない。
メリットも無いのに何かをやる人はいないので、それを整理する必要がある。
・例えば、売り上げが減った分を補填できるのか?
・既存のビジネスと違った商品ラインをネットでは展開でき、表の数字以外の効果があがるのか?
・メーカー中抜きの対抗になる理由があるなら、それは何なのか? を示す必要があろう。
次回もこの課題を題材にお送りする。
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