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講師紹介


藤田憲一
(ふじたけんいち)

1970年生まれ。ダイレクトマーケティング広告会社、大手広告会社、シンクタンクを経て、現在(株)JMARCH取締役CEO(女性サイトとしては国内最大級の書込数を誇るコミュニティを運営)、(株)ニューズウォッチ情報事業部長(東芝、電通、三井 物産、凸版、ニューズエッジ、新規事業投資の6社のJV。ニュースクリッピング。国内2位の検索エンジンフレッシュアイの運営を行う。)、(株)NCI代表取締役社長 (テキストマイニングを用いた戦略コンサルティング事業を行う)に就任。
主要著書
驚くほどマーケティングが身につく本(中央経済)/よくわかるCRM(日刊工業新聞)/テレマティクス(日刊工業新聞)



 
■ 第2回
 マーケティングを「いかに」学ぶか  
 

 前回、「マーケティング=調査」という誤った認識に関しての話をした。 「マーケティングとは数字ではない。」どちらかというと、「自分の足や目で確 かめることを効率化する考え方である」と述べた。しかし、マーケティングが重 要なのはわかっている。それをどう習得すればいいのだというご意見に、今回は 答えたい。

 私も実は、マーケティングの勉強に挫折した口である。そして、私と現在、一 緒に仕事をしている方々。現職バリバリのマーケター達も最初は、マーケティングの勉強に挫折した経験がある方が多い。

 マーケティングの部署に配属されたり、マーケティングの勉強を始めることに なった方々が最初に受ける洗礼が「専門雑誌」と、「分厚い基本書」である。この、いきなり「専門雑誌」と、「分厚い基本書」を読むことを間違いだというと、 激しく批判する方がいるが、明らかに正しい方法ではない。

 このやり方を実行し、中身を全く理解せず、字面だけを追っている人がどれだ けいることか。「宣伝会議」、「販促会議」、「ハーバードビジネスレビュー」等の専門誌、そして、コトラーに代表される「分厚い!」基本書は、マーケター にとって非常に有効な情報源である。しかし、それらはあくまで、マーケティングのリテラシーを多少、身につけてから読むべき本であろう。

 マーケティングのリテラシーを身につけるためには、やみくもにマーケティング書を読めばいいのか?答えは「NO」である。

 先週の冒頭でもお話したようにマーケティング書にはアマゾンだけでも1800冊もの本がある。
 中には、専門用語を解説し、それを教科書的にただ並べただけのような書籍が少なくない。また、その他に、成功したビジネスモデルをもっともらしく紹介しているだけで考察が全く的外れなもの。イージーに欧米のマーケティング書をつぎはぎのように引用しているだけのもの等、選択するだけでもある程度のリテラシーが必要である。オーソドックスな方法としては、まずは入門書を読んでみるという方法がある。

 しかし、マーケティング書は入門書であればあるほど、知識偏重であり、また、辞書的な正確な意味を無味乾燥に伝えることに終始している傾向がある。本来、マーケティングはその知識習得事体が目的やゴールではない。考え方、発想を習得し、実践に落しこむツールであり、そういったツール的活用の積重ねで習得できるものである。

 例えば、私の例で恐縮だが、私はマーケティングの勉強に挫折してから、しばらくマーケティングの勉強をサボっていた。もちろん、ただ、怠けてサボっていたわけではない(!?)。 新入社員の時期は、昼は慣れないOJTがある。そして、仕事の後は同期の飲み会、合コン、接待への同席、社内あちこちのお偉方からのお誘い、更にはデート等で、人生で最も忙しい夜を過ごすだろう。私もご多分に漏れず、昼と夜の激務(?)に明け暮れ、全く、マーケティングの本を読んでいなかったが、次第にマーケティングを「的確に習得(?)」して、マーケティング発想ができるようになった。

 それはなぜだったのか?私は上司、先輩からことある毎にマーケティングについてのアドバイスを受けた。彼等は若者に受けるためか、自分が日々、六本木で実践してるかは定かではないが、よくそれを恋愛に例えて表現してくれた。「おまえ、女性を口説くとき、デートしてすぐに『抱かせろ!』というか?メッセージは適切なタイミングで訴求することが大事なんだ。」とか、「知り合ったばかりの女性にいきなり、ティファニーの指輪は買ってやらないだろう。それじゃ、引かれるだろ。でも、欲しいと言ってたCDくらいは買ってやると、イケてる奴だよな。ベネフィット訴求はターゲット特性にあわせ、各段階で適切に行なうべきなんだ。」等々、意外とこういうただの親父ギャグのような指導、叱責の積み重ねが、私のようなお頭(おつむ)の弱い人間には効果的だった。

 それは、マーケティングを用語だけでなく、考え方とともに「実感を持って」学べたからである。
 例えば、英語の勉強でも「出る単」の丸暗記でなく、文章の中で単語を学べというがそれと似ているのかもしれない。マーケティングの学習に苦労している方と話すたびに「もっと、自分自身の興味や生活に密着して、マーケティングを考えた方がいいのに。」と感じることが多い。マーケティングは言葉が難しく、専門の人達の会話は何を話してるのかさっぱり分からないということをよく言われる。しかし、言葉とその考え方さえわかれば、マーケティングほど分かりやすいものはない。つまり、一度、そういうリテラシーを身につけさえすれば、あれほど苦労した専門書を読むことも、企画書の理解も容易になるはずである。

 そういう意味で、本講座では、マーケティングを苦しまずに学べるように努力していきたいと思う。
 さて、来週からはさっそく、本題に入っていく。お楽しみに。

 



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