イギリスの著名な経済学者ケインズは、お金の流れには産業的流通と金融的流通の2つがあるとしました。株安を嫌気して世界的に資金が債券相場へ逃げるこの頃、債券はお金の金融的流通を把握するうえで重要な役割を果たします。ちなみにボンドとは債券のことです。
これからマイホームを手に入れるため住宅ローンを借りる予定の人はもちろんのこと、既にローンを借りている人、また事業のため金融機関からお金を借りている人や勤務先が401K(確定拠出型年金制度)を導入したため自助努力で年金運用をしている人も、これから運用しなければいけない人も、債券について知ることは不可欠です。投資というとどうしても株式のほうを考えがちですが、株式投資で笑うためにも、債券についての勉強は欠かせません。
債券については前回国債についてお話させていただきましたから、今回は社債についてフォーカスしていきたいと思います。
1.社債って何?
社債とは企業が発行する債券のことです。
債券とは、資金調達をしようとする国や地方自治体、企業などの発行体が、お金を借りた証拠として利息の支払いや元本の返済を約束して発行する券面のことをいいます。簡単にいえば借金証書のことです。つまり社債は企業が出す借金証書のことをいいます。
社債は他の事業債や公社債と同様、満期までの期間はそれぞれ違い、利率も発行会社の信用力や発行時点の金利情勢などによって異なります。また、新たに発行される債券は新発社債、既に、発行され市場に流通している債券は既発社債と呼ばれます。
企業は多くの場合必要な資金を銀行などの金融機関から借り入れます。これを間接金融といいます。それに対してこのところ、企業がマーケットを通して多数の投資家から直接借金をするパターンが増えています。これが直接金融です。社債は直接金融を担う企業にとっては大切な資金調達手段です。【図1】
【図‐1 普通社債発行残高】
社債も企業にとっては借金ですから、銀行借入れ同様、あらかじめ決められた利息を払いもすれば、返済期日になれば元本を耳を揃えて返済します。つまり満期まで保有すれば基本的に額面金額で償還されるということです。そのため投資家にとっては預金と社債はそんなに差がありません。けれど預金と比べれば利回りは社債のほうが高いのです。さらに償還期限まで社債を発行した会社が生きていれば元本は確実に帰ってきますから、株式のように価格変動があるわけでもありません。こうした理由から、低金利下個人の間で社債の人気が高まっています。とはいえ、償還期限までに会社が倒産してしまったらほぼ紙切れ同然です。
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