2.株式って何?
それでは株式という人生トレーニングマシーンは、どんな性能を持っているのでしょうか?まずは材質にこだわってみましょう。すなわち、株式とは一体何なのでしょうか?
株式とは、ひと言でいうと「株式会社における出資者(株主)の持ち分」といえます。この“持ち分”には、基本的には出資者(株主)としての権利がくっついています。ちなみに株券とは、この持ち分を示すための有価証券のこと。中小企業など出資者が少ない企業の場合はそう心配ありませんが、上場企業にはそれこそ出資者(株主)が何万人もいます。もし紙ベースで持ち分を示すものがなければ、何万人もいれば中には1株分しか持ち分がないのに「オレ、1000株持っているよ」という虚偽の申告をする人だって現れます(実際、株式会社が発明された1600年代にはそういう不埒な輩が現れたようです)。そこで、そういう事態の発生を防止するために紙ベースで株主としての権利の持ち分を示す必要が生まれたわけです。それに、紙ベースのほうが売買もしやすいですよネ。
株式が「株式会社における出資者(株主)の持ち分」ならば、株式の売買とは、株券を売買することではなく、「株券が表している株主の権利を売り買いする行為」にほかなりません。
ここのところは、今後株式という道具を使いこなす上で大切なポイントになります。くれぐれもお忘れなく! 最近、社員に「決算書ぐらい読めなければ!」とプレッシャーをかける企業が増えていますが、決算書界の3大テノールともいえるB/S(ビーエス:貸借対照表)、P/L(ピーエル:損益計算書)、CF(シーエフ:キャッシュフロー計算書)のうち、P/Lを読みこなす上でこうした株式の基礎知識は不可欠です。
企業にお金を貸している債権者のために作成されるB/Sと違い、P/Lは出資者(投資家)のために作成されます(モチロン、税金を計算するためという目的もアリ)。ということは、株式や株式会社についての基礎知識がない人がP/Lを見るのは、オペラのことを全く知らない人がドミンゴの歌を鑑賞するようなもの。この場合、両方とも強力な睡眠薬になりますよね。
ところで、株式の売買が株主の権利を売り買いすることだとしたら、そもそも株主の権利って何なのでしょうか?株主の権利は商法や有価証券法で細かく規定されていますが、株式投資家として儲けるために株式を使いこなすのであれば、そのうちの4つほどを知っておけばいいでしょう。株主の権利を駆使して会社を乗っ取りたいとか、株主総会で大騒ぎして世の中の注目を集めたいという人は、お手数ですが個人的に六法全書とにらめっこして下さい。
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